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遠山清彦の国会論戦:政府は青年大臣を設けよ!

みなさん、こんにちは。

6月はスウェーデン行ったりイラン・イラク行ったりしてメ ルマガの配信数が少ないので、立て続けに行かせていただきます。

といっても、今日のは国会論戦シリーズ。6月2日の決算委員会総括質疑で私が行った 質問議事録の転載です。この質疑で私は政府の青年政策を問いただし、スウェーデン 政府の取り組みを紹介しながら、日本にも青少年問題担当大臣をしっかりおくべきだという提言をしました。

ちょっとというか、かなり長いのですが、関心のある方に読んでいただければ、と思 います。読んでいただければ、公明党青年局が日本の政党の中で一番若者のことを考 え行動していることが理解できると思います(私の質問中の表現、ざっくばらんな 箇所がありますが、すいません)。

○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。  今日は決算の総括質疑ということでございますけれども、私は、過去のことも含め まして、日本の若者の対策というか、青年政策について重点的に今日はお聞きしたい と思います。  最初に、坂口厚生労働大臣、お忙しい中、冒頭だけ出席をしていただいております ので大臣にもお伺いしたいわけですが、その前に、今現状ということで確認をしたい んですけれども、今、日本の若者は大変に多くの深刻な問題を抱えております。最も 注目をされているのは、若者の失業の問題でございまして、先週の金曜日には閣議に 提出をされました国民生活白書、ここでも、戦後初めて若者の雇用の問題が主要な テーマとして挙げられたわけでございまして、デフレが若者雇用を直撃しているとい う話が詳細に載っているわけでございます。  この若者の失業率でありますけれども、一番直近では、十五歳から三十四歳までの 若年者の失業率がもう一二%ということでありまして、全国平均の二倍強という状況 でございます。県によっては二〇%を超えるところも出ているというふうに聞いてお ります。  また、更に深刻な問題としては、いわゆる無業者と言われている方々が若者の間で 増えているというふうに言われているわけであります。この無業者というのは、文字 どおり学校を卒業した後に就職もしない、進学もしない人のことを指すわけでござい まして、この方の割合、今どれぐらいいるかといいますと、文部省の学校基本調査、 これは昨年のデータでありますけれども、高卒で一一%、大学卒業生で二六%という 数字が出ているわけです。つまり、大学を卒業する人の二六%ですから、四人に一人 は取りあえず最初は無業者であるということでございます。  こういう人たちが増えるということはどういう結果をもたらすかといいますと、年 金や健康保険など社会保障関連の支払ができないということで、日本の社会保障制度 の財政基盤に大きな影響を与えることが懸念されております。また、若い貴重な時代 に社会経験を積むことができない、あるいは親から自立することができないまま中高 年時代を迎える人が増えるということでございまして、今までの日本社会にない新し い問題が生じる懸念もあるわけでございます。ある研究者は、このまま放置しておき ますと若者イコール社会的弱者と、若者であることがもう社会的弱者だと、こういう 時代に入ってしまうのではないかということが言われているわけでございます。  そこで、坂口大臣に最初に、このような深刻な問題、これからもっと更に深刻化す るんじゃないかと言われている問題を背景にお伺いしたいのは、なぜ今若者の失業率 が高いのか、また高いまま止まってしまっているのか、その背景と原因について大臣 の見解を伺いたいと思います。

○国務大臣(坂口力君) 今朝も少し触れさせていただきましたが、若い皆さん方の 失業が非常に多くなっております。先ほどお触れになりましたように、十五歳から二 十四歳までですね、これで一二%、一二・〇%になっております。したがいまして、 全体の五・四%のことを思いますと二倍以上になっているわけでございまして、非常 に心配な数字になっております。  この原因につきましてはいろいろのことが言われております。一つは、もちろん経 済の停滞、ここに大きな原因があるというのはそれはそのとおりだろうというふうに 思いますが、それだけではなくて、やはり最近のこの日本におきますとりわけ製造業 の内容というものが非常に高度化されて、そして高いレベルのことが要求されるよう になっている。そしてまた、企業の方はただ単に高いだけではなくて、即高いレベル を要求すると。もうすぐに一軍で働けるような人たちを要求をするということになっ てまいりました。今までのように企業が中で、自分たちのところでいろいろと研修を 行って、そして自分ところの企業に合うような人を養成するというようなことがもう なくなってまいりました。すぐ役に立つ人を雇い入れるということになってきたもの ですから、今まで高等学校の例えば工業科などを卒業した人たちを雇っておりました ところも、これは大学とかあるいは高専辺りのところを卒業した皆さん方を採ってそ れに代えている。そして、今度は一般的な事務ですとかそうしたことをお願いをして いた部分もあるわけでございますが、そうした部分は今度はパートに取って代わって いるといったようなことがございます。それが一つ。  それからもう一つは、やはり若い人たちの労働に対する意欲が低下してきていると いうことも見逃すことができない。よく七五三というふうに言われますけれども、大 学を出た方の三割、高校の五割、そして中学校の七割がわずか三年、五年の間に辞め ていかれるといったようなことがございまして、これらの問題も一体どうするかとい う問題もあるわけでございます。  企業の側もある程度反省をしてくれておりまして、やはり中小企業におきまして は、例えば家族経営的な側面もなきにしもあらず、そうしたことが若い人たちに対し て決していい影響を与えていないので、そうしたところも我々も直そうじゃないかと いったような動きも出てきていることも確かでございます。  それらの問題を含んでおりますし、その人たちがじゃ将来どうなるかということ は、先ほどお触れをいただきましたとおり、社会保障もないままで進んでいくといっ たようなことになったときに一体どうなるかといったような問題もはらんでいるわけ でございます。  そうした背景であることをまずお話を申し上げておきたいと思います。

○遠山清彦君 分かりました。  それで、大臣、このことを前提に、一点だけ、もうお時間ないみたいですので、五月二十七日、先週でありますけれども、このような状況を受けて大臣が、坂口大臣が 私案として若年者自立支援プランというものを発表をされたわけでございます。これ は経済産業省の平沼大臣、文部科学省の遠山大臣、そして竹中大臣などとの協議のた たき台にするというふうに聞いておりますけれども、私は若者の自立を支援するとい うことが本当に必要な段階でこういうことが出てきたこと、大変に坂口大臣のイニシ アチブに敬意を表するところでありますけれども、今後このプランをたたき台に、中 身については後ほど鴨下副大臣にいろいろお伺いしようと思いますが、このプランを たたき台にいつまでにどのような枠組みの支援策を、若年者支援対策を決めていくお つもりなのか、その点をお聞かせください。

○国務大臣(坂口力君) 平沼大臣に中心になってもらいまして、私、そして遠山大 臣、竹中大臣、それぞれ集まりまして、そして若者の雇用をどうしていくかというこ とを話し合っているわけでございますが、六月の初旬って、もう初旬でございます が、近いうちに、そう遠からぬうちに、恐らく一週間か十日以内と思っていただいて 結構でございますが、もう一度会合を持たせていただくことになっております。その 中で大体方向性を決めさせてもらいたいというふうに思っておりまして、先日、 我々、私が私案として出しましたものもその中に提出をさせていただいて、そしてそ こでいろいろ議論をして、こういう方針でいこうじゃないかということを決定させて いただきたいというふうに思っているところでございます。  それぞれ、遠山大臣も平沼大臣もそれぞれお考えをいただいているようでございま すから、そうしたものを持ち寄りたいというふうに思っているところでございます。

○遠山清彦君 大臣、どうもありがとうございました。もう御退席くださって結構で ございます。  続けて鴨下副大臣の方にお聞きしたいと思いますけれども、この若年者自立支援プ ランの中身についてなんですけれども、先ほど来お話ありますけれども、今、企業と いうのは即戦力を求めていると。今の日本の教育の中では、学校を出た直後になかな か実は即戦力というものがない。これは戦後の古い世代の方でも、実は会社に入って からいろんなオン・ザ・ジョブ・トレーニングで訓練をされて、何年かたってからよ うやく会社で一人前の企業戦士になったというのがあったわけですけれども、今、企 業はもうそれをやる経済的、時間的余裕はないんだと、もう即戦力で入ってこられな きゃ困るんだと、しかし学校の側はそれになかなか対応できないと、そこを改善しよ うということだと思うんですけれども、ドイツで、私は詳しく知らないんですが、ド イツにあるデュアルシステムというものに模して教育連結型実践訓練システム、日本 版デュアルシステムというものを導入したいということがここに書かれてあるわけで すけれども、この概要と期待される効果をちょっと御説明願いたいと思います。

○副大臣(鴨下一郎君) 今、大臣からもお話をさせていただきましたけれども、若 年者の自立支援プランの中で主要な骨格になるところに、今、先生おっしゃった教育 連結型実践訓練システム、いわゆる日本版デュアルシステムと、こういうようなこと で銘打ってあるわけでありますけれども、背景につきましてはもう既に先ほど大臣が 答弁いたしましたので省略させていただきますが、この日本版デュアルシステムとい うような、今のような若者の就職状況等も含めまして、特に高卒者やフリーター等の 若年者が早期に職場に定着を図ると、こういうようなことを目的にして新たな仕組み として活用したいと、こういうようなことでございます。  具体的には、若年者が企業実習による実務能力の習得、さらに教育訓練の受講によ る職業に必要な知識の習得を組み合わせて行うことで若年者を一人前の職業人に育成 していこうじゃないかと、こういうようなことでありまして、この仕組みを実際に活 用することによりまして、特に高校を卒業してフリーター、それから先ほど先生御指 摘にありましたいわゆる無業の方々をできるだけ減らしていこうと、こういうような ことと、もう一つは、既に長いことフリーターを続けているとか無業になっている、 こういうような若い方々に安定的な職業のスキルを身に付けていただいて、そして就 業に移行していただこうと、こういうようなことでありまして、これは先ほどの経産 省、そして文部科学省、あるいは多くの企業に御協力をいただかなければいけないわ けでありまして、これから早期に制度の内容を固めていきたいと、かように考えてお ります。

○遠山清彦君 分かりました。  これは要するに職業訓練と教育訓練を並行して行う新しい制度というふうに理解を しておりますけれども、今、正に鴨下副大臣おっしゃったように、これは学校教育訓 練を同時に行うという意味では文部科学省、それから当然、企業が共同でこのプラン ニングをして、それに乗っかってやっていかなきゃいけないという意味では経済産業 省の、企業側の協力を取り付けるという意味でですけれども、経済産業省、両省の協 力がなくてはできないわけでありますけれども、そういう意味で、遠山文部大臣、そ れから経産省の西川副大臣に、どういうふうに取り組んでいかれるおつもりなのか、 お話伺いたいと思います。

○国務大臣(遠山敦子君) 先ほど来委員御懸念いただいておりますように、これか らの若者たち、やはり自分の生涯にわたる職業についてしっかりした価値観も持って もらいたいわけですし、そして必要なスキルも持ってもらいたいというのは私どもも 同感でございます。そのようなことで、今、四大臣会議をやっておりまして、実務的 な詰めを行ってもらっているところでございます。  文部科学省といたしましても、これまでともすれば学業中心ということで参りまし たけれども、これからはやはり子供たちに望ましい職業観、勤労観というのもしっか り身に付けてもらい、人間として職業にどのような気持ちとそれからどのような技 術、知識を持って当たるべきかというようなこともしっかり教えていこうということ で、今幾つかのことを始めております。  一つは、学校がインターンシップのようなものを利用いたしまして、学校に在籍し ながら職業の場に行って働いてみるというようなことも、様々な企業あるいは厚労省 の御協力も得まして進めております。それからさらに、学校にキャリアアドバイザー という、そういう機能を持つ人を配置いたしまして、子供たちに就職相談などを支援 するということで、地域の人材を活用したそういうキャリアアドバイザーを活用した りいたしております。それから、目下、専門家会議を設けまして、キャリア教育につ いて一体本当にどうしたらいいのかということで、新たな角度から専門的な御検討を いただいております。  こういうことをやっているわけでございますが、このキャリア教育というものを更 に内実あるものにいたしますには、我が省だけではなくて、厚生労働省、経済産業省 ともしっかり連携を取っていくことが大事だと思っております。その意味におきまし て、厚生労働省の方でお示しになりましたデュアルシステムでありますとか、あるい はキャリアコンサルタントのようなことは私どもとしても大変有意義でありますし大 事だと考えております。是非とも、例えばキャリアコンサルタントのような資格を 持ったような方が学校に来ていただいて、そしてキャリアアドバイザーとともに、あ るいはその仕事を助ける機能も持つ貴重な存在として私どもとしても活用させていた だきたい。  いずれにしましても、その四省間の連携、特に厚生労働省あるいは経産省との連携 をしっかりやっていきたいというふうに思うわけでございます。

○副大臣(西川太一郎君) お答え申し上げます。  四月の二十一日の日に、四月十日からの四大臣会議を受けまして、日本商工会議所 の山口会頭、日本経団連の奥田会頭に平沼大臣から、産業界としてどういう政策的な 提言をしていただけるか、また具体的にどんな取組をしていただけるか、お願いを申 し上げました。そして、五月十三日に御回答をいただきまして、その中身は多岐にわ たりますが、簡単に申し上げれば、ただいま文部科学大臣がおっしゃいましたよう に、学校教育の中で、例えばトライアル教育とかインターンシップとかそういうもの について産業界が協力する、それからもっと地域で、キャリアセンターというものが ございますけれども、これに産業界が協力する、それから職業情報をもっと流す。  そしてまた、お勤めになるだけじゃなくて自分で社長になりたいという人がいます から、こういう人に起業を、起こす業をどういうふうにするか、そういう創業支援、 こういうものについての教育もするなどなど、大変実のある御回答をいただきました ので、四大臣の下で六月初旬にこれを立ち上げる努力をしてまいります。

○遠山清彦君 両省とも大変前向きなお答え、ありがとうございます。  そこで、今、遠山大臣が既に言及されましたけれども、これは坂口大臣が以前から 言っているわけでありますけれども、やはり若い人たち、仕事で悩む若い人たちにき めの細かい仕事に関する相談のできる人材、今キャリアコンサルティングのできる人 材、キャリアコンサルタントという人材が必要だという話になっておりまして、この 先週のプランにもそれが明記されているわけでありますけれども、聞くところによれ ば、米国にはこのようなキャリアコンサルタント、プロですね、これが十八万人いる ということなんですが、これ厚労省にお聞きしますけれども、現状、日本ではこうい うプロのキャリアコンサルタント、若い人たちにきめ細かく、もう、あなたの趣味は 何ですか、あなたはどこで生まれて、どういう教育を受けて、どういう特技がありま すかというところまで突っ込んで、あなたにマッチする仕事はこれですねということ を若年者労働市場から探してこれるような指導員というのは何人ぐらいいて、今後ど れぐらいの人数を目指して頑張っていくのか、お教えいただきたいと思います。

○副大臣(鴨下一郎君) キャリアコンサルティングというのは、先生おっしゃるよ うに、一つは、こういう多くの職業のメニューがある中で自分がどういうような職業 に就くかということを選択しないといけないわけで、非常にみんな悩むわけでありま すね。  ですから、そういうことでいうと、自分がどんな今までスキルを持っているのか、 そしてどういう職業に就けば一番いいのか、こういうようなことをある意味で一緒に 考えていくと、こういうようなことでありまして、実際にそのキャリアコンサルタン トをプロとする人ということじゃなくて、専門家として例えばハローワーク等で働い ていらっしゃる方、こういうような方々をできるだけ増やそうということ、そういう ことで昨年度から五年間で五万人にしていこうというようなことで、今キャリアコン サルタントの養成を推進しているところでありますが、今の段階で、十五年の三月末 までのキャリアコンサルタントの累計養成数は約一万人でございます。  これをできるだけ五年間で増やしていかないといけませんけれども、先生おっ しゃっているように、アメリカ並みの数というのはまだまだこれから先は遠いわけで ありますけれども、ただ、そういう意味では今回の若年者の自立支援プランにおいて も、キャリアコンサルタントを含めて多くの職業のメニューの中からある意味で若者 たちがデシジョンメーキングできるような、そういうコンサルティングをしていくと いうのが非常に重要だというふうに思っております。

○遠山清彦君 ありがとうございます。  五万人を目指すということで、是非、公明党としても全力でバックアップしていき たいと思いますので、頑張っていただきたいと思います。  このキャリアコンサルタントを増やした場合の課題なんですが、これはもう実は文 部大臣先ほどお答えになっていたので、もう御答弁いいんですけれども、この就職相 談の専門家が学校現場にやはり行って学校にいる段階の若者に対していろいろ相談に 応じていくということが大変大事だと。今まで日本の教育現場では、必ずしも労働市 場の動向とかあるいは社会の実情に詳しくない、はっきり言えば教員は教員しかやっ たことない人もたくさんおりますので、そういう人が学生の進路相談、就職相談を目 一杯やってきたと。  しかし、これが時代に合わなくなってきているという指摘があるわけでありますか ら、是非、もう文部大臣、先ほどおっしゃっていましたけれども、文部科学省として も、この厚労省が中心になって育成をするキャリアコンサルタントが学校に派遣され る場合は是非受け入れて活用していただきたいということを要望させていただきたい と思います。  ちょっと時間の関係で、若干厚労省のこの政策から離れて、よりちょっと大きな青 年政策ということで内閣府の方にお聞きをしてまいりたいというふうに思いますけれ ども。  先ほど、坂口大臣の方から、若者の失業率が高い背景として不況の問題が一つある と。よくこれは一般的に言われていることですが、不況になって最初に犠牲になるの は若者でありまして、逆に景気が良くなると最初にその恩恵を被れるのも若者だとい う話があるわけであります。  しかし、他方で、多くの専門家は、若い人が仕事になかなか昔のように正社員とし て就かない背景にはもっと複雑な要素もあるというふうに言われております。指摘し ております。  今、日本では学校を卒業しても親と同居する若者が増えておりまして、俗にパラサ イトシングルなどというふうに呼ばれておりますけれども、経済的に、あるいは場合 によっては精神的にも親の世代に依存する期間が長期化をしております。これに対し ては大変に批判的な意見がいわゆる大人の世界で多いわけでありますけれども、他方 で、東京などの都会では家賃を始めとした生活費が大変高くて、もう親と同居しない とやっていけないという構造的な、構造的に若者がそういう状況に追い込まれている という実情も実は否めないわけでございます。  それからもう一点、私も若い世代の代表として言わせていただくと、いわゆる一人 前の大人とか成功した人のモデルが従来と変わってきたんではないかというふうに私 は思っております。よく、就職して、結婚して、子供をもうけて初めて一人前の大人 だという主張があるわけでありますけれども、今はこれに同意しない若者も多くなっ ております。また、一流の大学に行き、大手の一流企業に勤め、そこで死ぬまで働い て出世するのが成功した人間だという標準的成功モデルも色あせて久しいわけであり ますし、終身雇用制度も大きく崩れてきております。  私が今話している話というのは何も真新しい話ではなくて、この十年間、多くの人 に指摘されてきた点なんでありますけれども、政府の対応となりますと、ややこれに 対して省庁横断で取り組むという姿勢がなっていなかったんではないかと、この点ま ず最初に米田副大臣にお伺いをしたいと思いますけれども。ここまで青少年問題が深 刻化してきている中で、やはり政府としては省庁横断で包括的、総合的にこの青少年 行政に取り組むべきなんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○副大臣(米田建三君) お答えいたします。  先生お説のとおり、青少年というふうに一言で言いましても、青少年個々の状況、 あるいは時代の状況、あるいはその青少年それぞれを囲む環境、様々な要素があるん だろうと思います。したがって、画一的な施策で対応できるものではない。しから ば、我が国の命運を左右するとも言える青少年施策をどう展開していくのか。もう言 うまでもなく横断的な取組をどれだけ強化できるか、これに私は掛かっているんだろ うというふうに思います。  政府は最善を尽くしてまいったというふうに私は理解をしておりますが、しかし言 葉の性格上これで良しということはないわけでありまして、常に不断の努力を重ねる 必要があるだろうというふうに思います。  そこで、現在、内閣府では、内閣府の事務次官を長といたしまして、関係省庁の局 長クラスをメンバーとする青少年育成推進会議を開催をしております。今後は、この 推進会議の在り方も含めまして、青少年行政を更に一層強化するにはどうすればよい のか、このことを迅速に検討しながら、御意見にあるようなお考え、誠にごもっとも だと思いますので対応してまいりたいと、このように考えております。

○遠山清彦君 そこで、続けてお伺いいたしますけれども、私、先日、自民党の藤井 議員、お世話になりました、一緒に国際麻薬統制サミットに出席するためにスウェー デンに行ってまいりました。実は、この麻薬統制サミットの今年の会議でも若者の薬 物乱用の問題が主要のテーマとなっていたわけでありますけれども、実はスウェーデ ンというのはイギリスと並んで欧州諸国の中でも最も青年政策に力を入れている国と して有名でございます。  実はこのスウェーデン政府の内閣の中には、一九八六年から青少年問題担当の大 臣、いわゆる青年大臣と言われるものが設けておりまして、現在は何と二十九歳の女性のハレングレンさんという人が大臣をしております。私も海外いろいろ回りまして いろんな大臣に会いましたけれども、自分より年下の大臣に会ったのはこれが初めて でございましたけれども。私、今回、この会議の合間にこのハレングレン青年大臣と 会うことができまして、一時間ぐらい懇談をしてまいりました。さらに、この青年大 臣の下には国家青年問題庁という独立行政法人がございまして、決して大きくありま せんけれども、そこが青年政策の総合調整を行って、特に一九九〇年代後半から現場 の様々なニーズにこたえる取組をしております。実は、この、私、青年問題庁にも 行って、そこの開発部長とも会って、やはり一時間ぐらいお話を伺ってきました。  私は、この日本の現状を見たときに、一応、福田官房長官、官房長官が青少年問題 担当ということになっているわけでありますけれども、また先ほど副大臣おっしゃっ たように、内閣府の事務次官中心に会議開いているということでありますけれども、 私はもっと政府が積極的にこの青少年の問題にまた総合的に対応していく。教育の問 題、雇用の問題、あるいは犯罪を犯した若者の問題、いろんな問題掛かっているわけ ですから、やはり総合的にこの青少年の問題に対応するために、私はもっとはっきり とした形で青少年問題担当の大臣というものを内閣は設けていくべきじゃないかとい うふうに思っておりますけれども、いかがでしょうか。

○副大臣(米田建三君) 内閣府の青少年担当の副大臣の立場からだけでは、しかと お答えを申し上げにくい、しかし大変有り難い貴重な御意見であるというふうに思い ますが、私が申し上げるまでもなく、中央省庁の改革がついせんだって行われたばか りでありまして、その流れの中で今日の体制があるわけでございます。  しかしながら、今日の官房長官のリーダーシップの下に、内閣府が言わば横断的な その取りまとめの役をさせていただいておるというこの枠組みを目下は最大限実のあ るものにせねばならない。その意味におきましても、先ほどの御質問にお答えをした とおり、中身をしっかり見詰めながら充実強化を図っていくと、この姿勢に変わりは ございませんので、御意見に込めていただいたお気持ちにおこたえをできるように頑 張ってまいりたいというふうに思っております。

○遠山清彦君 米田副大臣がそのまま格上がって青年大臣に、二十九歳の女性じゃな いですけれども、なっていただいても私は一向に構わないんですが。  今、官房長官のリーダーシップの下と言いましたけれども、はっきり言って、官房 長官、肩書多過ぎるんですね。今日だってここに呼んだんですけれども、隣で武力攻 撃事態特、私もこの後、質問しに行かなきゃいけないんですが、忙しいんですよ、官 房長官は。  だから、青少年問題担当とか、そういう意味でいったら女性問題もそうですよ。世 界じゅう見たら、実は青年担当大臣、珍しくないんです。スポーツ大臣というのもよ くありますけれども、青年担当大臣とか女性開発担当大臣というのは、私もそんなに 多く行っていませんけれども、海外回るとよくいます、内閣に。  私は、これ今、日本が景気悪くなって、その成長が落ちてきている、生産性これか らどうするんだ、若者の問題大変だ、それから女性がもっと社会に出て頑張らなきゃ いけないと言っていて、経済界も、あと女性が、今主婦やっている女性が百万人外に 出ればあと十五年は何とかもつとか、いろいろ話はあるわけですけれども、政府はそ ういうことを言っていて担当の大臣決めていなかったら、今でもそれは文部大臣も頑 張っている、厚生労働大臣も頑張っている、経済産業大臣も頑張っているけれども、 扇のかなめになる人が政府の中でいなかったらやっぱりいかぬと。  私は若い世代を代表する政治家としてはっきり言わせていただきますけれども、や はり今の肩書が二十だか三十ある官房長官の一つの肩書でやっているようじゃ日本の 青少年政策はよくなりませんよと。やはり青少年担当の大臣ということをはっきり と、兼任でもいいです、位置付けていただいてやっていただきたいということを、こ れは米田副大臣にがなり立ててもしようがない話で、いずれ機会のあるときに官房長 官に言いますが、是非政府の方では検討していただきたいと思います。  次に、スウェーデン政府の話にまた戻っちゃうんですけれども、スウェーデン政府 は、スウェーデン政府も実は同じような問題に九〇年代直面するんですね。青年大臣 は一九八六年に作ったんですが、次の話は、一九九八年にスウェーデン政府は、ナ ショナルユースポリシーって英語で言いますけれども、包括的な青年政策を決めまし た。これはただ単に政府が決めて出しただけじゃなくて、翌年には国会で審議され て、国会が了承する、承認した、つまり青年政策に関する基本法的な性格の政策大綱 でございます。  このスウェーデンの青年政策の基本理念は三つございまして、簡単に言いますと、 一つは、青少年には自立した人生を送るための適切な条件が与えられるべきである。 自立原則ですね。二番目は、青少年には参加して影響力を行使する真の機会が与えら れるべきである。つまり、社会の中に政治も含めて参加をして影響力を行使する機会 が与えられるべきであると。三番目の柱が、青少年の関与、創造的能力及び批判的思 考は社会のリソースである、資源として活用されるべきであると。こういう三つの柱 を国会も承認する形で政策大綱で決めまして、この三つの理念の下に三十二の具体的 な政策目標が掲げられて、これが十六の政府の機関に振り分けられて取組がなされて いるわけです。  私、もう時間余りないんですけれども、青年大臣から直接お話聞いてびっくりした のが、この青年政策、スウェーデンの青年政策の中には住宅政策まで入っている。そ れはなぜかというと、さっきの話のとおりなんです。スウェーデンでも、ストックホ ルムの今家賃は高いんです。だから、地方にいる有能な若者が親から自立して、自分 の能力を生かして、ストックホルムに来て何かやりたい、しかしもう家賃が高くて来 れない、そのために機会が奪われている。あるいは、首都に住んでいる若者はそのま ま親と同居し続ける。そのために、エリクソンじゃないですけれども、モラトリアム 期間が長くなって親から自立できない。経済的にも自立できない、精神的にも自立で きない、そのまま三十代に突入すると。  それを改善するには、スウェーデン政府はもう住宅政策に目を付けている。地方公 共団体が作る住宅の中で、若い、ある要件付けなきゃいけないでしょうけれども、学 生に家賃を安くして貸すことを検討し始めております。そういう包括的な政策文書と いうのを私は日本も作らなきゃいけないんじゃないかというふうに思っています。  そして、そう思っていたら、たまたま小泉メールマガジン、私めったに読まないん ですが、九十二号に、官房長官が実は、最近、今年の四月ですけれども、官房長官の 下に置かれておりました青少年の育成に関する有識者懇談会報告書というのがありま すけれども、この報告書を受けて、官房長官が仮称青少年プランというものを今年の 夏までに策定をしたいということを小泉メールマガジン九十二号に書いてあった。 私、それを発見をいたしまして、なかなかやるじゃないかと。是非やっていただきた い。  そこで、私は、もしかしたら戦後初めてになるのかもしれませんけれども、政府と して青少年にかかわる包括的な、この政策プランでも名前何でもいいですけれども、 をこの夏まで出すということがメールマガジンに書いてありましたので、これはどう いう中身のものになるのか、本当に出していただけるのか、それ、お願いします。

○副大臣(米田建三君) なかなかやるではないかというお褒めの言葉でございま す。正におっしゃるとおり、なかなかやるわけであります。やる決意でありまして、 この仮称の青少年プランは、もう紛れもなく、夏にこの青少年育成政策大綱という名 称で策定をさせていただく、こういう予定であります。  そして、今の御質問の中でも触れていただきましたが、本年の四月に取りまとめら れた青少年の育成に関する有識者懇、この報告書で提言された内容等を参考にさせて いただくわけでありますが、その中身といたしまして、言うまでもなくその基本理 念、そしてさらには中長期ビジョンなどを示してまいりたい。そして、一つには分野 横断的な重点課題、また二番目には年齢期ごとの施策の基本的な方向なども盛り込ん でまいりたいというふうに考えておりまして、具体的には関係各方面とより一層の綿 密な調整をこれから行いたいと思っております。  以上でございます。

○遠山清彦君 ありがとうございます。  青年育成政策大綱という名前になるということでありますけれども、青年の育成と いうタイトルが付いておりますけれども、私、先ほど私の質問の最初の方で、文部省 とか経産省とか厚労省が中心になって若者の自立支援プランというのを作っているわ けですけれども、そういう政策ともリンクを是非するような形で、政府が取る、各省 庁が取る、青年に関する、若年者に対するいろんな政策が統合されて大きな効果が上 げられるように是非頑張っていきたい。頑張っていただきたい。そのためにも是非、 米田副大臣、格上げで結構ですから、青少年担当大臣というものを作っていただい て、なおかつ内閣府の中で、今、第七統括官の下でこれ調整しているということです けれども、聞くところによると、青年政策だけじゃなくて障害者の政策と高齢者の政 策も一緒に兼ねてやっていると。それじゃ駄目だと。青年、青少年政策のみを担当す る部局も是非、政府に作っていただいて、この青少年政策の充実というものを図って いただきたいということを強く申し上げまして、私の質疑を終わらせていただきま す。  ありがとうございました。

※参議院会議録情報より転載

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