デイリーメッセージ

« 前の記事 | デイリーメッセージメインへ | 次の記事 »

外国人学校卒業生の大学入学資格問題について

みなさん、こんにちは。暑くなってくると必ずやってしまうのが、冷房のつけすぎに よる体調不良です。私もこの週末に早速失敗し、鼻水が止まらず困りました。なおす ために薬を飲むと、今度は眠くなるという新たな問題も。みなさんも、気をつけてく ださい。

さて、先週土曜日、私は八王子市の東京都立大学講堂で開催された学生シンポジウム に参加しました。テーマは、外国人学校卒業生の大学入学資格についてです。 パネ リストで参加したのは、私と在日外国人問題の権威である龍谷大学の田中宏教授でし た。。

この問題がクローズアップされたのは、今年3月上旬。文部科学省が、高校段階をも つ外国人学校のうち、欧米系インターナショナルスクールの16校のみの卒業生に大 学入学資格を与える方針を発表したときでした。

この政府方針に対しては、世論・マスコミも大反発し、また公明党も迅速に文部科学 省に抗議し、現在方針は凍結され再検討されています(3月7日から27日の間行 われたパブリックコメントでは、政府に対し13,343通の意見が寄せられましたが、そ のうち実に約96%の12,779が、「アジア系の外国人学校卒業生にも大学入学資格を付 与すべき」との意見でした)。

問題点は何だったのでしょうか?まず、第1に、日本にある外国人学校は欧米系より もアジア系(特に朝鮮学校)が圧倒的に多いのに、後者からは1校も選定されなかっ たことがあります。

第2に、これは第1の問題の原因でもありますが、文部科学省が大学入学資格を与え るかどうか判断する基準として、欧米の3つの評価機関から認定されているか否か を採用したことです。その3つの機関とは、(1)米国のWASC(西部地区基準協会)、 (2)米国のACSI(国際クリスチャンスクール協会)、(3)英国のECIS(インターナ ショナルスクール欧州協議会)、です。私はこの3つの機関の信頼性を疑うものでは ありませんが、欧米系の評価機関の基準だけを採用した時点でアジア系の外国人学校 が排除されてしまうのは自明のことであり、そうなると検討する当初から政府はアジ ア系民族学校を排除しようという意図があったと疑われても仕方がありません。

第3の問題点は、日本の外国人学校卒業生(現在は大検を合格しないと卒業だけでは 日本の大学、特に国立大学を受験することができない。ちなみに、私立・公立大学の 約半数は、外国人卒業生の受験・入学資格を認めている)と、帰国子女や海外から の留学生への待遇に大きな差ができてしまうということです。

そして最後に、第4の問題点は、日本の国立大学でも大学院レベルでは受験資格がす でに認められているのに、学部レベルではだめだというのは、整合性がないというこ とです。

これだけ問題点がある方針を発表した文部科学省は、現在アジア系の学校卒業生も含 む形で再検討しているようですが、早く結論を出してほしいと思います。私自身がこ の問題で考えていることは、次の3点です。

(1)外国人学校卒業生も、大学入学資格が付与されても、無条件で大学入学できるわ けではなく、他の学生と同じように入学試験に合格しなければならない。その観点に 立てば、出身学校で最初から差別するのではなく、入試に挑戦する資格は原則的にす べての外国人学校に与えてもいいのではないか。

(2)今回の政府方針の判断基準が、欧米の評価機関の基準のみに依存していることは やはり公正さを欠く。評価機関を選定した段階で、欧米系学校に有利になるのは当然 だ。もし、学校教育の中身を判断しなければならないのであれば、少なくとも日本政 府独自の認定基準を決めるべきだ。

(3)私立や公立大学の半数以上は、すでに現行法(学校教育法の施行規則第69条: 「(大学受験資格者について)相当の年齢に達し、高校を卒業した者と同等以上の学 力があると(大学が)認めた者」)の根拠で、外国人学校卒業生に受験資格を認めて いる。国立大学は2004年に独立行政法人化する。また、2009年には、少子化のため、 全入時代がやってくる。この文脈で考えれば、国立大学を含めて各大学の自主判断に まかせてもいいのではないか。

ちなみに、この問題で公明党内で戦ってきたのは、衆議院議員の斉藤鉄夫さんと赤羽 一嘉さんです。彼らのHPにも、関連情報がありますので、ご参照ください。

なお、シンポジウムの会場の都立大学講堂は、空調がきかず、大変蒸し暑い会場でし た。にもかかわらず若者が大勢集まり、長時間にわたって熱心に私たちの話を聴いて くれた姿に感動いたしました。大変有意義で私も勉強になりました。やはり青年がこ ういう問題に関心を持っていかないと社会の変革はなかなか良い方向に向かないと改 めて思いました。参加者のみなさん、ありがとうございました

« 前の記事 | デイリーメッセージメインへ | 次の記事 »

« 一つ前のページへ戻る

「遠山が語れば、政治がわかる。身近になる」
遠山清彦は、3つの無料メールマガジンを発信しています。ぜひご購読ください。

熱い思いを一通250文字にギュッと圧縮。あなたの元に届けます。

遠山スピリット」 携帯電話限定メルマガ

遠山清彦の政治理念、活動が良くわかる。powered by まぐまぐ!

遠山清彦の国会奮戦記(PC版)」 パソコン向けメルマガ

携帯電話でもしっかり読みたい。powered by ミニまぐ!

遠山清彦の国会奮戦記(携帯版)」 パケット定額向けメルマガ

2011年9月

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

月別タイトルリスト