みなさん、こんにちは。先週土曜日、6月5日に徹夜国会とともに35歳になりました。大変思い出深い誕生日となりましたが、しばらくメルマガを配信できなかったので、色々と書かせていただきたいと思います。
<年金改革関連法案の委員会採決について>
まず、先週木曜日の委員会採決について書きたいと思います。私たち与党は年金改革関連法案が先週の火曜日までに30時間を超えたこと(最終的に36時間余の審議時間を確保しました?これは、過去の年金関連審議と比較しても十分な時間といえます)、衆議院では開かれなかった地方公聴会を実施したこと、6月16日の会期末が迫り(野党が内閣不信任案など提出して国会をしばらくとめることなどを考慮した場合)残り時間が少ないこと、等の要素を総合的に勘案し、木曜日の委員会に小泉総理の出席を求めた上でその日の審議を「締めくくり総括質疑」と位置づけることを水曜日までに決めました。
野党のみなさんは、「委員会での強行採決は暴挙だ」と非難をしておりますが、私たち与党の理事は、委員会前日の理事懇談会の場で明確に「明日(法案の)採決を前提とした総括質疑を開きたい」と野党理事に申し入れており、そういう意味では「だまし討ち」的な強行採決をしたわけではありません。
ただ、一点残念だったのは、採決のタイミングが私の質問の直後であり、その結果、社民・共産両党と無所属の西川きよし議員の総理に対する最後の質疑が行われず委員会が終了してしまったことです。実際、過去の与野党対決法案の採決の例をみると、総理への質疑が全て終了し、総理が退席した直後に採決が行われることが多いので、私もそうなると思っていましたし、野党議員もそう思っていたと思います。ですから私自身も、自らの質疑の直後に採決動議が出されたことには、少なからず驚きました。
後に、なぜ採決が早まったのか、その理由を聞きました。それは、委員会当日の午前中から民主党の様々な会合で幹部が「血が流れてもいいから(法案採決を)止めろ」という指示を出しており、具体的には、午後3時半(総理の質疑終了予定が4時3分)に参院厚生労働委員会に民主党の参議院議員のみならず衆議院議員も集まるように号令がかけられていたのです。その数は定かではありませんが、衆議院の若手だけでも40人、それに参議院議員を足すと100人弱の野党議員が押し寄せてくる可能性がありました。その人数が委員長席目掛けて押し寄せてくる、与党議員も委員長を守るために押し寄せる、となると、さすがに大怪我をする人も出てくるのではないかとの懸念が高まり、採決動議を出すタイミングを早める決断を与党幹部がしたとのことでした。それらの説明を聞き、私は(質疑をできなかった野党議員には大変申し訳ないと思いつつ)事情を理解した次第です。
<おそまつな民主党の対案>
委員会採決の後の混乱徹夜国会の話は後段に譲りますが、とにかく今回の年金審議で特徴的だったのは、民主党の対応がふらふらしていたことです。
民主党は昨年11月の衆院選に際して公表した同党マニフェストで制度の一元化を柱とする年金改革案の骨格を示しました。与党も公明党が具体的数値目標を明示したマニフェスト公約を出すなどしていたため、衆院選後精力的に与党年金協議会を開き(私も参加していました)、昨年末までには国会に提出する法案の骨子を固めました。その当時私は野党第一党で政権交代を目指す民主党も本格的な対案を出してくるだろうから、通常国会の論戦は与野党の年金改革案を国民に提示をし、非常に盛り上がるだろうと思っていました。
今年1月に通常国会が始まり、政府与党案はすぐ国会に提出されました。そして平成16年度予算の審議が衆院から参院に舞台を移した3月上旬、与党側は一刻も早く年金法案の審議をして、十分な審議時間を確保しようと野党に呼びかけましたが、その時点で民主党の対案はまだ出ていませんでした。当時の国対委員長の野田氏は、確か当初は2月に対案を出すと言っていましたが、結局出てきたのは4月上旬でした(この経過を考えても、野党が今になって「審議時間が不十分だ」と騒ぐのは大変おかしいと思います。そもそも審議開始が遅れた最大の理由は民主党対案提出の遅れなんですから)。
いよいよ民主党の対案が出たということで、私たち与党側は対案を勉強し、審議に備えました。ところが、この対案の中身があまりにも乏しいので、私たちは少なからず驚きました。対案には民主党の「考え方」「コンセプト」は示されていました=制度の一元化や全額税負担の最低保証年金の創設等々。しかし、年金制度の柱である給付・負担の水準については具体的な数値の明示がなく、財源(として想定されている消費税)についても、対案の中にはまともな記述がありませんでした。何も具体的なことが書かれていない法案を出してきたということは、仮にこの法案が成立しても中身は全部その後に詰めなければいけないということを意味します。当時民主党が政府与党案を「改革先送り案だ」と批判をしていましたが、私たちからすれば「おたくの案こそ、改革先送りだ。何も中身がないじゃないか」と言いたくなったわけです。本当にお粗末な対案でしたが、他方私たちは「よし、これで徹底的に民主党案の質疑ができる」と士気を高めました。(つづく)