デイリーメッセージ

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年金法案成立の経過について(2)

みなさん、こんにちは。東京の今日(9日)の天気は…とても涼しいです。それでは、前回の続きを、と思いましたが、その前に岡田民主党代表の話題から始めます。

<自らが投げたブーメランに必ずあたる民主代表>
民主党の岡田代表は昨日記者会見を開き、通産省に勤めていた1979年7月から86年4月までの約7年にわたって、両親が設立したファミリー企業の「岡田興産」という不動産会社の取締役を兼職していたことを公表し、陳謝しました。また、通産省を退官した後、88年9月から衆院選に初当選した直後の90年4月までこの会社の社長を務めていたことも明らかにしました。最初の兼職の際は、無報酬。議員になるまでの間は月額40万円の報酬を得た社長だったようです。

通産省に国家公務員として勤めている間に無報酬とはいえ兼職していたことは、これは法令違反です。(国家公務員法:第103条 職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない)。 また、役所を辞めた後報酬をもらって社長をやっていたようですが、その間に選挙運動もして当選しているわけですから、この間「勤務実態」が社長としてあったのか、疑問が残ります。おっと、この話どこかで聞いたことがありませんか?そうです、当の岡田さんが先日の国会の決算行政監視委員会で小泉総理が不動産会社に勤めながら選挙運動していた時代を追及して「勤務実態があったのか!」と叫んでいましたが、まさにその自分自身が同じような経過で議員になっていたのです(ちなみに岡田興産も不動産管理会社で、奇妙な一致。ただ、岡田氏のほうが社長で格上?)。

「え、あなたもか!」これが私の反応であり、多くの国民の反応ではないでしょうか。前代表の菅さんは、未納大臣を「未納3兄弟、大臣辞めろ」と叫んでいたら自分も未納大臣だったことが発覚し、辞任に追い込まれました。その次の代表候補であった小沢一郎氏も、あろうことか代表就任予定のその日に自らの未加入問題を明らかにし、候補辞退(道連れにしたかった小泉総理はそのまま総理を続けています)。そしてようやく代表に就任した岡田氏も、なんと総理の勤務実態の有無を追及しておきながら、自分も勤務実態があやふやな社長(兼衆院候補)の時代があったではないですか。

もうここまでくると、あきれることに疲れはて、「民主党が瓦解する日が近いのではないか」と心配してしまいます。岡田代表は大変真面目な勉強家として永田町で評価の高い人ですから個人的な意趣は何もありませんが、前任者のように自分の投げたブーメランに当たって転倒しないことを祈るばかりです。

<審議拒否と未納ブーム戦略の破綻>
さて、話は前後しますが、前回の続きです。民主党の対案の中身が明らかになり、私たちは満を持して審議を待ちました。まず、衆議院で審議入りしたのですが、ところがその4月中旬頃から年金未納問題がクローズアップされだしました。きっかけは政治家ではなく、女優の江角マキコさんが国民年金未納なのに年金CMに出ていた問題でした。この問題に、民主党の菅代表(当時)が飛びつき、「江角さんを参考人として国会に呼ぶべきだ」と発言、そしてさらに閣僚の年金記録の開示を要求しだしました。

政府与党は政治家といえども年金加入情報は個人情報だとの基本的立場から当初は積極的に情報開示せず、民主党はこの問題を理由に審議拒否戦略を取りました。与党側は法案審議を優先し、単独でも成立させる決意でのぞんだため、結局議論は深まらないまま法案は可決されました(民主党の対案はそのままたなざらし)。

委員会で可決された日、衆院厚生労働委員会は民主党議員が出席したけれども質問を続行せず大変な騒ぎであったわけですが、その後思わぬ大事件がおきます。それは、民主党がその日の夕刻記者会見して発表した同党ネクスト・キャビネット閣僚の加入記録で、唯一菅代表が(厚生大臣時代)未納期間があったのです。民主党内に激震が走りました。

この騒動の直後に衆院選の補欠選挙がありましたが、3選区とも与党の勝利に終わり、民主党執行部は急速に求心力を失います。そして、GWの外遊を切り上げて帰国した菅氏は頻繁にテレビに登場して生き残りをかけました。また、それまで散々政府与党案を批判していたのに突然自民党・公明党との協議に応じ「3党合意」を幹事長同士が署名して結びました。しかし、菅氏は党内のつきあげにあって、あえなく辞任したことは周知の通りです。

結局、審議拒否作戦も未納ブーム作戦も失敗に終わったとしか言いようがないのですが、そもそも対案を自ら国会に提出しておいて審議拒否するのも自己矛盾だし、「未納3兄弟」と騒いでいた代表本人が未納だったのも矛盾で、民主党の失敗はやはり一貫して自滅的なものだったと私は感じています。そしてこの矛盾体質は参議院に審議の舞台が移っても続くのです。 (つづく)

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