みなさん、こんにちは。参院選後最初の国会が臨時国会として7月30日(金)から始まりました。野党は(パフォーマンスで)「1ヶ月以上の会期を」と主張していましたが、結局8月6日までの8日間で決着しました。お盆休みを経て、9月下旬から長い秋の臨時国会を開きますので、大きな政策課題についての論戦はそこでやろうということです。
しかし、国会の本会議場に座り、周りを見渡すと、だいぶ「景色」が変わりました。それもそのはず、今回の選挙で60名以上の新人が全体で当選したため、参議院の4分の1の顔ががらりと変わったのです。人が変わっただけなのですが、何となく新鮮な気持ちになりますね。(中学校の時の、クラス替えの直後のような・・・)おかげで、廊下で会った自民党の若手議員に「今年もよろしくお願いします!」と、元気よく声をかけてしまいました。(まだ、今年は終わっていなかったことに、後で気づきました。(笑))
<自分の任期も折り返し点>
公明党にも6人の新人議員が入ってきました。今まで私が「男性の参院議員で最年少」だったのですが、その座は谷合氏に譲りわたしましたし、女性でも鰐淵さんや浮島さんなどの若手が増えました。西田氏、沢氏、浜田氏は、わたしより年上の実力派。新人のみなさんが初々しい姿で国会活動を始めたのを見て、自分も初当選からすでに3年たっており、折り返し点に来ていることを改めて認識しているところです。
この3年間は、あっという間でしたが、一方で非常に多くの出来事もありました。(忙しかったから、時間がたつのが早かったのかもしれません。)ちょうど3年前の7月29日当選後、しばらくして9・11米同時多発テロが発生し、21世紀の国際社会は大きな転換点を迎え、その影響は今日まで続いています。私は、議員になる前から紛争予防・紛争解決などを専門とする研究者でしたので、ことのほか大きな衝撃を受け、また議員としてできる行動はすべてやろうと決意し、実行してきました。3年前には、パキスタン・アフガニスタン国境に2度足を運び、その後は、イラン・イラクなど中東にも4回ほど行きました。
外交は、国会議員しかできない、重要な政治活動です。ところが日本では長い間、外交は外務省のエリート外交官の専権事項であるという風潮がみられ、実態上も外交官がすべて現場を押さえて政策立案そして実施も行うというシステムが作られてきました。これは何も外務省だけの責任ではありません。むしろ、外交問題に無関心だった国民と、その代表として選ばれた国会議員の多くがまじめな外交活動をやってこなかったことに、最大の根本要因はあると私は考えています。
今、イラクや北朝鮮に多くの国民の関心が集まっています。しかし、これを単なる「流行」や「ブーム」にしてはならないし、それを論ずる視点というものも、常に国際社会の現実を踏まえたものでなければならないと思います。日本の世論はテレビ報道などのメディアの影響を大きく受けますが、必ずしも正確に国際社会の実態を伝えているとは限りません。そういう意味でも、私は議員自らが海外の実態を直接把握するための現地視察や調査は重要だと考えています。
話がやや飛びましたが、この3年間で印象深かったのは、厚生労働委員会の理事として今年の通常国会で年金改革を担当したことです。国会の委員会での与野党の激しい攻防の舞台裏というのはこういうものか、と勉強になることも多かったです。また、複雑な年金制度をどう国民にわかりやすく説明するか、役所の失態・スキャンダルにどう対処するか等々、政治家として直面する本質的な問題に悩むことも多かったです。この教訓を今後の活動にいかしていきたいと思います。
後半の3年間、みなさんのさらなるご指導・激励をよろしくお願いします!
<臨時国会のテーマ>さて、夏の臨時国会のテーマですが、小泉総理が7月初旬に米国で開催されたシーアイランドサミットの報告を衆参の本会議で行い、それに対する質疑があります。また、イラク問題についてもイラク特別委員会などを中心に論戦がある予定です。焦点の年金改革ですが、民主党は「年金改革廃止法案」なるものを衆参両院に出すそうですが、これは衆院の厚生労働委員会で審議ののち、粛々と否決される予定です。
野党(というか民主党)は、選挙で若干勝利したことで、国民の間に「年金改革は振り出しに戻る」かのような幻想を与えてきましたが、与党は衆参両院で多数勢力として国民の負託をきちんといただいております。通常国会で決めた改革をスクラップして、元に戻す=何もしない、なんという愚かな事を容認するわけにはいきません。改革は、前進あるのみ。年金改革も今後、第2弾、第3弾と行っていくのみです。
それから、これは与党(というか自民党)にとって辛い話ですが、橋本派への業界団体からの1億円献金問題が浮上してきたので、これに対する方策を真剣に講じなければなりません。
しかし、正直言って、3年前でもまだこんなことやっていたんですねー、驚きです。私も一応国会議員の端くれで、しかも与党の一員なのですが、残念ながらというか幸いというか、額面が億単位の小切手なんてみたことありません(というか、小切手は英国留学中に自分で使っていたもの(=英国では一般によく利用)以外見たことがない)。それをどっかの料亭で、ペロッと渡しているんですから、天下の自民党とはよく言ったものです。おっと、感心しているわけではありませんよ。これは、けしからん事に違いはありませんから、今後政治倫理的な意味だけでなく、法的にもどのような対応ができるか、私たちは真剣に検討していく予定です。
<夏は読書の季節?>
夏といえば夏休み、夏休みといえば学校の宿題、夏の宿題といえば読書感想文、これが私の学校時代は定番でした。国語の先生方の間では読書感想文を書かせることはあまりよくないとお考えの人も多いと以前聞きましたが、その是非はともかく、本を読むきっかけはあらゆる手段で作ったほうがいいと思います。「衝動買いはたいていよくないが、本の衝動買いだけは良い」という趣旨のことを言った大学教授がいたそうですが、私は本の衝動買いの達人です。(例:生まれて初めて行った海外旅行(豪州)で、20冊以上の本を買ってきて、空港で「重すぎる」と怒られました。)
議員になってから読書の時間を探すのが大変なのですが、出張も多いので、移動中と寝る前に本を読みます。政治経済の本もいいのですが、心理的にそういうのは楽しめないので、プライベートで読む本は小説が多いです。最近よく賞を取る作家の小説は、ミステリーが多いですね。ただ、ミステリーといっても、おどろおどろしい話ではなく、ヒューマンで感動できるミステリー小説が多いので、最近読んでみて驚いています。最近読んで感動したのは、真保裕一著『奇跡の人』(新潮文庫)です。大事故で脳死寸前までいった若者が、母の献身的看護もあって奇跡的に回復し、その後事故以前の自分を探すミステリー小説なのですが、謎解きの面白さ以上に、人の生き方・宿命・人間の絆の深さを描いている部分に感銘を受けました。(それと、私が住んでいた宮崎県が出てくるのも良かった。)やはり、人間の本質に迫った文学でないと、どんなジャンルでも人気は出ないのでしょう。
メアリー・シェリーが書いた『フランケンシュタイン』も同じようなケースです。『フランケンシュタイン』というと、人造怪物物語のようなイメージがありますが、この小説(私が英語原文で初めて読み通した小説なんです!英文もすばらしい名文)は、すばらしい人間のドラマでした。映画化もされていますので、ご興味のある方は一度小説を手にとってみてはいかがでしょうか。