みなさん、こんにちは。東京方面は急激に秋らしい気候になり、朝晩の冷え込みは激しくなっています。お互い体を壊さぬよう留意したいものです。
<国会で指摘した問題>
10月27日付で、沖縄県に危機管理官ポストが新設され、桐原弘毅氏が着任しました。桐原氏は、警察庁出身ですが、今後は内閣官房所属の沖縄危機管理官として仕事をすることになります。ある意味、総理直属で沖縄の危機管理にあたるわけです。正直言って、このような体制を今まで組んでなかった政府の不作為は批判されなければなりませんが、私自身このような体制整備を9月の国会審議で求めていただけに強く歓迎したいと思います。
私は9月6日、台風18号通過直後に、沖縄国際大学のヘリ墜落現場を視察し、現場で地元の警察や消防関係者から詳細な説明を受けました。この視察中、私が最も強く感じたことがあり、それを翌日の参院沖縄北方特別委員会の集中審議で政府閣僚に申し上げました。当日の議事録からその部分を以下、抜粋します。
「今回のような事故が起こる可能性というのは沖縄県においてはずうっと指摘されてきているわけですね。にもかかわらず、沖縄県において、ありていに言えば、危機管理に関する行政手続きというのがちゃんと整っていなかった。要は、米軍のヘリコプターが例えば住宅地に墜落したときに外務省(中略)と、防衛施設局とそれから警察と消防本部と沖縄県と、だれがどういうふうに連携をしてその対処に当たって米軍との交渉は誰がやるかということがはっきり決まっていなかった。(中略)ここの制度的な仕組みの議論というのは、私は外務省と内閣府が音頭とって今回の事件きっかけにやらないと(いけない)。」
これに対し、当時沖縄担当大臣だった茂木氏は、私の意見に賛同した上で、「早急に検討する」と答弁で約束してくれました。その言葉通り、約1ヵ月後に危機管理官のポスト新設が決まり、このたびの桐原氏の着任にいたったわけです。
<危機管理官の仕事>
さて、危機管理官とはどんな仕事をするのでしょうか。字義通りとらえれば、いかなる「危機」的状況にも対応し、損失を最小限に抑制(ダメージコントロール)し、危機を脱するためにあらゆる可能性を考えながら問題解決をはかること、となります。中央の内閣にも危機管理官はすでに設けられておりますし、地方自治体レベルでも47都道府県のうち実に37の自治体で同様のポストがあるようです。(総務省のデータによる)
「危機」の具体的中身としては、地震・台風などの自然災害からテロ攻撃や武力攻撃事態などが一般に想定されます。しかし、沖縄県の場合は、これに加えてやや特殊な日常的危機としての米軍基地の存在とそれに付随する事故や事件の問題があります。今回の沖縄危機管理官ポストがヘリ墜落事故を受けて設けられている経緯から、実はこの点に力点がおかれており、桐原氏も沖縄の地元の新聞インタビューで自分の仕事について以下のように答えています。
「中心になるのは米軍の事故などが発生した場合、関係機関などと連携を図りながら、政府としての初動体制の確立を図ることだ。県警や外務省沖縄事務所、那覇防衛施設局などの関係機関が事案発生時に情報を認識して共有してもらうということだ。」(沖縄タイムス、10月27日付)
また、同じインタビューで桐原氏は、問題となっている事態について迅速に県民に説明責任を果たす「広報官」としての役割や、首相官邸に正確な情報を伝える役割を果たすことにも意欲を示しています。これらの仕事は「言うは易く行うは難し」の典型だが、ご本人の言葉通り、しっかりやっていただくよう願っています。特に、米軍との交渉においては、基地の運用に関わる両国政府の合意や取り決めを事前に正確に把握しておくことが不可欠ですので、しっかり勉強しておいてもらいたいと思います。私をはじめ与党・公明党もその仕事を全面的にバックアップしていくことは言うまでもありません。
<沖縄県への注文>
首相直属の沖縄危機管理官が登場したことは、沖縄の基地問題解決にとって大きな前進であることは間違いありません。しかし、私は、まだひとつ不満があります。それは、沖縄県の職員の中に自前の危機管理官がいないことです。政府の危機管理官が沖縄に派遣されるのはいいのですが、やはり沖縄県側にも危機管理の責任者を置くべきではないでしょうか。事実、佐世保に米軍基地を抱える長崎県などはしっかり設置をしています。なんでも中央政府まかせにするのはいかがか、と思います。
<公明党に在日米軍再編問題プロジェクト・チーム発足>
最後に、ご報告です。今週公明党政調の会合で、正式に在日米軍再編問題を検討するプロジェクトチームが設置されました。座長に、政調会長代理でもある山口なつお参院議員、事務局長は私となりました。11月8日に最初の会合を予定しており、政府関係省庁から日米交渉の進捗状況についてヒアリングする予定です。さすがに米大統領選挙間近になり、あまり具体的な進展がみえない状況ですが、新政権発足直後から再び再編議論は活発化すると思われますので、公明党もしっかり党内議論と調査をして、来年春にも開催されるとされる2+2(日米の外相・防衛相会議)に備えたいと思います。私個人としては、公明党として訪米団を早期に派遣し、在日米軍の問題や日米地位協定の問題について真剣に議論すべきだと考えています。