デイリーメッセージ

« 前の記事 | デイリーメッセージメインへ | 次の記事 »

前原民主党新代表を歓迎

みなさん、こんにちは。東京は、夜になると涼しくなりましたが、まだ日中は残暑を感じさせます。

<民主党・前原氏を代表に選出>
ご承知の通り、民主党は辞任した岡田代表の後任に、僅差で前原誠司衆院議員を選出しました。まず43歳の若い党首誕生に、心から歓迎しエールを送りたいと思います。当選5回で40代前半での党首就任は、たとえどこの政党であれ、大変なことだと思います。まして、自党が大敗した選挙の後の建て直しが最大の任務とあれば、なおのことでしょう。

私は前原氏とはそれほど個人的に親しいわけではありませんが、超党派の議連などで何度かお話を伺ったことがあり、野党の若手論客として敬意を抱いておりました。私は、与党・公明党の一員ですが、前原新代表には率直にがんばってほしいと思っております。以前ある銀行の常務と懇談した際に、「企業も政党も、強いライバルがいて、初めて成長できる。野党が弱いと、与党もだめになる」という趣旨の話を聞いたことがあります。その通りだと思います。私たち与党側が成長するためにも、民主党には手ごわい野党になっていただきたい、とあえて言いたいと思います。

その後、民主党新執行部の陣容が決まったようです。幹事長には鳩山由紀夫氏、国対委員長には野田佳彦氏、政調会長には松本剛明氏とのことですが、鳩山幹事長や野田国対委員長は以前も党役員を務めている方々で、何か民主党は限られた人間の間でポストを回している印象がありますね。ま、党内の勢力バランスを取らざるを得ないし、今回の衆院選で多くの人材を失ったことが響いているのかもしれません。当選3回の松本政調会長は、新味があります。是非、頑張ってほしいと思います。

ただ、前原民主党の政策志向はどのようなものになるのでしょうか。すでにマスコミが報じているように、前原氏個人の今までの言動を見る限り、かなり保守的で自民党に近い印象があります。特に、外交・安保政策は与党的ですし、憲法改正などにもかなり積極的です。教育や社会保障分野で独自性を出そうとするのでしょうが、いまや政府与党側も、公共事業を削減し(民主党がよく言う)「人への投資」型予算へシフトし始めていますから、対立軸を打ち出すのは難しいでしょう。私個人の印象としては、前原民主党の政策スタンスは小泉改革に対して「総論賛成、各論反対」傾向が強いのではないか、と思いますが、それでは「闘う野党」の存在感を示しにくいでしょうから、お手並み拝見ですね。

<まず自己改革が必要>
また、民主党は、まず自己改革を真剣にやらなければならないと思います。前原代表が選出された直後に、民主党の元衆院議員で9・11総選挙で落選した小林憲司氏が覚せい剤所持容疑で逮捕されました。その後の調べで、小林氏は議員会館での覚せい剤使用や、選挙中に選挙カーの中でも使用したことを認めているようで、国民は怒りを通り越して呆れ果てています。これでは、民主党は、自らの党所属の国会議員の質というものを担保する制度や精神が希薄なのではないか、と疑われても仕方がありません。他党をうんぬんする前に、徹底した自己改革を望みたいと思います。

<選挙結果を受けて考えたこと>
ところで、先週金曜日の午前中、私は日本青年商工会議所が主催したパネル・ディスカッションに山口・西田両参院議員とともに参加し、他党の参加者と共に今回の衆院選について総括的に議論しました。そこで色々考えさせられたことを書きます。

今回の自民党の大勝については、様々な原因が指摘されていますが、一番大きいのは国民が小泉総理の改革姿勢を支持したことだと思います。また、小泉総理がリーダーとして「ぶれなかった」こと、身内の議員でも自身の公約と会わない候補を公認しなかったこと等に、国民が改革姿勢の本気さを感じ取った結果だったと思います。民主党は、郵政民営化についてぶれ続けてしまい、身内のしがらみを切ることもできなかったため、お家芸のマニフェストの中身を国民にアピールする以前に、国民の基本的信頼を失ってしまったのだと思います。また、民主党議員には少なからず地域に全く根ざしていない人がおり、頼りにしていた「風」がなくなった途端に、落選の憂き目にあったのでしょう。

<刺客騒動の効果>
マスコミを舞台とした「刺客騒動」が自民党に有利に働いたという指摘をよく耳にします。確かに結果論として、また現象面としては、そういうことは言えるかもしれませんが、しかし、私は(以前にも書いたように)今回の選挙は、「党首=総理候補」、「公約=マニフェスト」、「候補」の3つがかなり一致した、そういう意味では戦後初の画期的選挙ではなかったか、と考えています。今や国民は、選挙の結果が「誰が総理になるか」ということに直結していることをかなり意識しております。そしてその党首の掲げる公約に対し、それぞれの選挙区で立候補している候補が支持しているのか反対しているのか、も意識し始めました。これこそが刺客騒動の本質的効果です。従来は、与党であれ野党であれ(公明党は違いますが)、必ずしも選挙区の候補が党や党首の公約を支持しないで出馬して当選していたため、民意が選挙後の政策実現に反映されないという「ねじれ」を構造的に抱えていました。

「意見を違う人を公認しないのは、非寛容だ」などという政治家もいたようですが、かなり時代感覚のずれを感じます。そもそも政党を主体とした議員内閣制度の下では、有権者は政党の公約(マニフェスト)と候補の資質(+総理候補=党首)で判断するのであって、前者をないがしろにすること自体政党政治そのものを否定することにつながります。もし本質的に意見が異なるのであれば、選挙前に離党するのが筋です。

<第3党・公明党そして参議院の役割>
それから、今回の選挙結果を受けて公明党の役割について「減退するのでは」という指摘がありますが、私はそれは当たらないと考えています。むしろ、野党の民主党の勢いが衰え、自民党が圧勝する中で、政治のバランスを確保する勢力としての公明党の役割は一層その重要度を増したと考えられるからです。民主議会制といっても、残念ながら最後は「数の論理」で決まるところがあるわけですが、自民党単独政権ではないからこそ、政府与党内でのチェック機構としての公明党の役割は重要です。私たちは、従来どおり連立政権の一角として自民党と対等な立場で、国民全体の利益に立った政治活動を続けていく決意です。数の論理に頼った暴走を許すつもりはありません。

衆議院で与党が3分の2以上の議席を確保したことに関して、「参議院のチェックも弱まった」とか「参議院は必要なくなった」という主張さえしている人もあるようですが、これも短兵急な意見でしょう。現行の衆院の小選挙区制度では、今回のように単一争点で「イエスかノーか」突きつける選挙をすると、2大政党のどちらかが大勝してしまう可能性が高いことが証明されました。しかし、参議院はそういう構成にはなりにくいので、衆院の状況に関わらず、常にバランスのとれた政治判断ができます。

「そうは言っても、参院否決の法案も、衆院の3分の2以上の議決があれば、覆せる」という意見が出るかもしれませんが、衆院の3分の2は公明党を含めての話で、参院公明党と衆院公明党が現在のように団結して国政にあたっている限り、構造的に衆院だけで法案を決定することは無理なのです。

ただ、参院の必要性について国民の厳しい目があることも事実です。「衆院のカーボンコピー」などの汚名を着せられていては、その存在意義が問われてしまいます。そういう意味では参院改革をさらに大胆に進めていくことが肝要で、ここ数年行ってきた決算機能の強化などをさらに推進すべきですし、外交や教育問題など解散のない参院だからこそ腰を落ち着けて深い議論をしていくべきだと考えます。

いよいよ今週から特別国会再開です。がんばります。

« 前の記事 | デイリーメッセージメインへ | 次の記事 »

« 一つ前のページへ戻る

「遠山が語れば、政治がわかる。身近になる」
遠山清彦は、3つの無料メールマガジンを発信しています。ぜひご購読ください。

熱い思いを一通250文字にギュッと圧縮。あなたの元に届けます。

遠山スピリット」 携帯電話限定メルマガ

遠山清彦の政治理念、活動が良くわかる。powered by まぐまぐ!

遠山清彦の国会奮戦記(PC版)」 パソコン向けメルマガ

携帯電話でもしっかり読みたい。powered by ミニまぐ!

遠山清彦の国会奮戦記(携帯版)」 パケット定額向けメルマガ

2011年9月

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

月別タイトルリスト