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新銀行東京問題

遠山清彦です。昨29日午前、公明党東京都本部の議員総会が開催され、中島都議会議員から新銀行東京への400億円追加出資に公明党都議団が賛成した理由について詳しい説明がありました。その説明を聞いたうえで、私の結論をまず申し上げれば、「苦渋の選択ではあるが、都民の最終的な負担を最小に抑えるという観点に立てば、この選択しかないだろう」というもので、基本的に公明党都議団を支持します。以下、その理由についてポイントのみ書きたいと思います。(ちなみに、以下の情報は『公明新聞』3月28日掲載の中島都議インタビュー記事により詳しくまとめられています。)

まず確認ですが、経営悪化に陥った新銀行東京については、2つの有力な選択肢がありました。1つ目は、銀行を破綻させて処理すること。2つ目は、東京都が400億円の追加出資をし、存続させること。都議会与党は、後者を選択し、可決したわけですが、それに対するマスコミや都民の典型的な批判は、「ずさんな経営を看過してきた都(またその責任者の都知事)が、すでに1000億円の損失をだしているのに、さらに400億円も都民の血税を使って尻拭いするのは許せない」というものです。

この4年間、都がずさんな経営を見過ごしてきた、また都議会もチェックが甘かったことは事実であり、その意味で都民の怒りは当然と言えます。ただそれでも追加出資を選択せざるを得なかったのは、もう1つの選択肢を取るともっと都民の負担が増えるからです。破たん処理した際に起こりうる主な問題を、私なりに3つにまとめると以下のようになります。

(1)破たん処理により約470億円のペイオフ(破綻した金融機関の保険対象預金を補填し、精算すること)が発生し、それに伴い新銀行東京から融資を受けている数千社の中小企業に対し厳しい債権の取立てが生じる。(この結果、数千の中小企業が倒産する可能性あり。)

(2)破たん処理をする場合には、受け皿となる協力銀行が必要だが、その意思をもつ銀行がないため、精算処理の際には、預金者保護のため別途1000億円準備する必要が出てくる。

(3)また、破たん処理により、融資の焦げ付きによる損失が約1000億円生じる。

この3ポイントを見ると、一目瞭然だと思いますが、400億円追加出資の選択肢と比べても実は、より大きな都民負担が生じるのが破たん処理になるわけです。これらの点を総合的に考慮した上で、公明党都議団は苦渋の決断をしたわけです。

ただし、公明党は、採決の際に付帯決議をつけました。それは、「今回の追加出資は認めるが、東京都はこれまでの経緯を真摯に反省し、都民の怒りを受け止め、今後の銀行経営を厳正に監視せよ」というメッセージでもあります。付帯決議は、(1)再びの出資は認めない(2)追加出資の400億円を棄損させない(3)再建計画の着実な実行を支援、監視する都の専門組織を設置する、という内容になっています。ちなみに、400億円の原資は約5000億円ある東京都の「財政調整基金」ということで、今回の追加出資で、都民生活に影響があるような予算削減等は行われないと思います。

最後に、石原都知事について。今回の世論の批判の背景には、まちがいなく知事の対応の仕方もあったと思います。この点については、3月25日、公明党都議団で最も会計に詳しい東村都議の予算特別委員会締めくくり総括質疑中の質問への答弁の中で、石原知事は明確に陳謝する姿勢に変わりました。以下、知事発言を引用します。「都としても決算時の報告を受け、大枠の監視が十分であったとは言えない。最終的な責任はトップにありまして、都の監視責任について言えば、最終的には知事である私に帰すると思っています。でありますから、中小企業を救うために設立したこの銀行が結果的にこのような事態になり、都民の皆様に心配をおかけしていることは、大変申し訳なく、改めて深くお詫び申し上げます。」

都民の立場に立って、公明党が難しい決断をしたことを、どうかご理解ください。

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2008年03月30日 17:44に投稿されたエントリーのページです。

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