臨時国会の対応
重要課題“国民の視点”で判断
「改革の原動力・公明」発揮する
改革の“果実”を国民に示す
木庭健太郎参院国対委員長 小泉純一郎首相は、経済、財政、行政、社会など、あらゆる分野での構造改革の断行を掲げていますが、国民から見ると、具体的な形となって表れていないために、期待と不安が入り交じった状況だと思います。
冬柴鉄三幹事長 確かに現状はそうですね。しかし、改革断行の準備は着々と整っていますので、実行に移され具体的に見えるようになれば、国民の皆さまも改革の“果実”を実感するのではないでしょうか。
遠山清彦参院議員 首相が具体的に示した「共助」社会の構築、廃棄物を大幅に減らすごみ・ゼロ作戦、バリアフリー(障害のない)の街づくりなど、社会構造改革の分野の項目は、いずれも公明党の主張そのものだったことから話題となりましたね。一方で首相は、経済構造改革の一環として、不良債権の最終処理を挙げていますが、これは倒産や失業者が増えることと隣り合わせとも言えます。
木庭 構造改革は、それまでの仕組みを大きく変えるわけですから、「痛み」を伴うことはやむを得ない面があります。しかし、国民から見れば「仕方がない」では済まない問題ですから、公明党は国民の皆さまが「痛み」をモロに受けないように、改革と同時に福祉や雇用のセーフティーネット(安全網)を構築するよう政府に求めています。
今月末に召集される臨時国会に提出される今年度の補正予算編成に当たっても、雇用の確保、拡大を柱とした経済対策を具体的に提案しています。
山口那津男参院議員 経済、雇用も正念場ですが、公的資金を受けている公団・事業団・公庫などの特殊法人や、国の補助金等を受けている共済組合、年金・信用基金などの認可法人、さらに財団法人や社団法人といった公益法人の改革などの行政改革分野も実行への大事な段階になっていますね。
冬柴 行革は、公明党が一貫してリードしてきたと自負しています。特殊法人と認可法人に関して言えば、「公明党案」をたたき台にして、先の通常国会で画期的な特殊法人等改革基本法が成立しました。8月には、特殊法人等の個別事業の中身まで切り込んで「廃止」「民営化」を含めた「見直し案」が公表され、改革のレールはガッチリと敷かれたと思います。
抵抗勢力の“反撃”が予想されるなかで、2002年度予算での裏付けを基に、改革のスケジュールや中身を確定させる12月の整理合理化計画策定に向けて、臨時国会が改革断行のまさに正念場になるでしょう。
白浜一良参院幹事長 公益法人に関しても、公明党独自の骨子案を基に、国や地方自治体から出資を受けている公益法人などを対象に、外部からのチェック機能強化や業務運営の透明化を図ることなどを目的とした「公益法人の運営の適正化に関する法律案」が、今度の臨時国会に提出される予定です。
山口 行革は、必要と分かっていても政治家、業界、官僚、労組などの利害関係が密接に絡んでいるために、並大抵のことでは断行できません。従って、今後、どこまで徹底して推進できるかどうかは、利害関係のない公明党の存在が極めて大きいと思いますよ。
山本香苗参院議員 さまざまな分野の改革の経緯を見てくると、これまでの政権がやろうと思ってもなかなかできなかった大改革を、公明党がリードしてグングン引っ張っていることがよく分かります。小泉首相が「公明党は小泉内閣の改革を進める原動力」と言うのもうなずけます。
遠山 臨時国会では、PKF(国連平和維持隊)本体業務の参加凍結解除も一つの焦点となりますね。
木庭 PKO(国連平和維持活動)は、日本がより積極的な国際貢献を果たす上でも重要です。しかし、部隊で行う停戦監視、緩衝地帯でのパトロールなどのPKF本体業務に従事することは、1992年に制定されたPKO協力法で凍結され、わが国のPKO活動はPKFの「後方支援」や選挙監視、文民警察の派遣にとどまっています。
冬柴 PKF本体業務への参加凍結解除は自公保3党間の合意ですので、法案の準備が整えば、今度の臨時国会で凍結解除することは差し支えないと思います。そもそもPKF本体業務に自衛隊が携わることは、憲法に抵触するものでもありません。
遠山 当面、わが国が要請されている東ティモールへのPKO参加は、カンボジアPKOと同じく、道路工事など施設部隊のようですので、参加5原則をあわてて改正しなければ参加できないというわけではありません。
テロ予防の国際的枠組みを
山本 米国での同時多発テロ事件を受けて、テロ対策を強化するための議論も臨時国会の焦点に浮上しましたね。
山口 一つは、在日米軍の専用施設にテロなどの可能性がある場合、自衛隊が在日米軍専用基地の警備ができるように自衛隊法を改正する動きですね。
冬柴 13日の3与党幹事長会談で自民党から話があり、山崎幹事長が具体的な案を作り、それを基に幹事長レベルで議論することになっています。
遠山 有事法制検討の動きも出ていますが。
冬柴 有事法制も3党合意で第1分類(自衛隊法など防衛庁所管法令)、第2分類(建築基準法など他省庁所管法令)のうち整備する合意が得られるものは立法化を図ることにしていますし、第3分類(所管省庁が明確でないもの)についても法整備を前提に検討することになっています。ただ、この問題は来年の通常国会のテーマになると思います。
遠山 今回のテロ事件は、何の警告もなしに多数の一般市民を殺傷しました。誠に残虐非道の行為であり、国際法上の「人道に対する罪」に値します。この行為に責任を持つものは、厳しく裁かれるべきです。
ただ、米国政府が武力による報復を示唆していますが、「暴力的報復の連鎖」を招くような拙速な対応は回避すべきだと思います。今回の事件を契機に、国際社会全体で、今回のようなテロは二度と許さないという決意を持ち、テロリズム予防の国際的枠組みを構築することが不可欠です。
木庭 永住外国人への地方選挙権付与法案が、継続審議になっています。永住権を持つ定住外国人に対して、地方議会の議員選挙や首長選挙での選挙権(投票権)を与えようというもので、日本が成熟した民主主義国家として、地域に密着している定住外国人の意思を地域の意思決定に反映させることは、大事なことであると思います。
遠山 日本で生まれ育ち、生計を営んでいる在日韓国・朝鮮人や中国・台湾出身の人など特別な歴史的背景のある人たちについては、限りなく日本国民に近い扱いがなされていいと思います。
冬柴 議論はし尽くし、機は熟していますので、臨時国会では何としても法案を成立させたいと決意しています。
山本 公明党は先の通常国会に、希望により結婚しても夫婦が別の姓を名乗ることができる「選択的夫婦別姓制度」導入などを盛り込んだ民法の一部改正案を提出しています。社会的にも関心が高まっていますので、それを追い風に早期成立を推進したいと思います。
白浜 このように見てくると、今度の臨時国会は重要な課題が目白押しですね。厳しい判断を迫られる場面も出てくると思いますが、公明党は“国民の視点”を判断の基準に据え、より多くの国民の皆さまから、「政権の中に公明党がいれば安心」と言われる存在になっていく決意です。そのことが、先の参院選比例区で公明党に寄せられた818万票の期待にこたえることになると思います。