国会議事録

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政と官、外務省改革について

○遠山清彦君 

公明党の遠山清彦でございます。

 本日、初めて予算委員会で質問させていただきます。しかも、今日は与党から一人で質問でございまして大変心細い気持ちがいたしますけれども、三十分という短い時間でありますけれども、全力で質問をさせていただきたいと思います。

 まず最初に、一言申し上げたいと思います。

 国民は今、大変に景気が厳しくて、毎日苦しい生活を送っております。そのような中で、外務省におきましてはこの機密費の不正流用の問題、また裏金工作の問題、そして公金の私的流用の問題、デンバーの総領事の話が記憶にありますけれども、また前外務大臣の時代の省内のごたごた、そしてまた今回、この鈴木代議士との関係で様々な利権誘導の疑惑が出ております。

 これに対して国民は大変に強い不信感と怒りを持っているということでありまして、本当に私のところにもメールが参りますけれども、こんな大変なときに政治家や役人は何をやっているのかと、我々の税金を一体何だと思っているのかという声がございます。また、国際的にも、テロ対策やあるいはアフガン復興支援、またパレスチナ問題など深刻な外交課題が山積をしております。

   〔委員長退席、理事野沢太三君着席〕

 そういう状況の中で、日本はまだまだなかなかこういう問題に対処できるような状況ではなくて、国際的にある意味ひんしゅくを買っているというような状況でございまして、私は、この内外の強い批判を政府もまた国会も真摯に受け止めて、総力を挙げて外務省改革に全力を尽くしていかなければならないということをまず強調させていただきたいと思います。

 最初に、総理にお伺いいたします。

 昨日の鈴木宗男衆議院議員の証人喚問についてですが、総理は昨日の夕方の自民党の役員会で、報道によりますとこのように発言をされております。「自民党への信頼、政治への信頼のため、きちんとしたけじめある対応が必要だ。政治倫理の問題に逃げずにしっかりと取り組んでほしい」と、総理が御指示されたというような報道がされておりますけれども、総理は国民がこの問題に関して求めているきちんとしたけじめある対応というものは具体的にどういうものとお考えか、お話しください。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 

まず、政治家と役所、官僚との交渉、付き合いというものはどうあるべきかと。そして、今回の委員会で指摘された事実に見られるような政治家と政治資金の在り方、さらに政治改革という問題を考えますと、今までの法律でこのような不祥事の再発を防止できるんだろうかと、もう一段と改善の余地があるんじゃないかと。それはあっせん利得罪に関しましても、あるいは公共事業の入札の問題に関しましても、もう一段の取組も必要ではないかと。今回の問題を政治改革へつなげていこうという、再発防止に資するような改革をしていこうという国民の声を真剣に与党としても自民党としても受け止めるべきだと。

 そういう観点から、今回のいろいろな質疑を聞いて、私は受け止めておりますし、昨日の証人喚問問題もこれからの建設的な政治改革の一環として、一つの改革を実際に示せるような対応が必要だなと思っております。

○遠山清彦君 

私は、連立与党の一員といたしまして、小泉総理の掲げる構造改革、また景気回復のために全力で協力をしていきたいと決意をしているわけでありますけれども、今回のような不祥事が自民党から続きますと、正直申しまして大変困惑をいたしておるところでありまして、どうか総理におかれましては、自民党総裁でもございますし、機を逃さず強いリーダーシップを発揮していただいて、的確かつ迅速な対応を取っていただきたいと要望するわけでございます。

 さて、次に政と官の問題、総理も今言及されておりましたけれども、これについてお聞きいたしますが、報道によりますと、小泉総理は、今回の事件も受けまして、官僚と政治家が接触したときの記録を、メモに残っているわけでありますけれども、それを情報公開の対象にしようというようなお話をされているということなんですけれども、これに関しまして、私は、確かに議員による私利私欲に基づいた不当な圧力や介入というものは、やっぱりこれは排除していかなきゃいけないというふうに思うわけですが、しかし、その官僚側が作るメモだけが後々議員と官僚のやり取りの唯一の証拠になるということであれば、可能性としてですが、役人の方がメモの内容を改ざんしたりとか、あるいは議員の口調をちょっと恫喝調に変えたりとか、そういう可能性が出てきてしまうと。そうなると、議員の側も今度は警戒をして、じゃ私たちも記録を取ろうということになって、隠しテープを使ったりとか、いろいろすることになってしまいまして、そうすると、議員と官僚の関係が不信と警戒を前提にして作る、作らなきゃいけなくなってしまうと。私、これは必ずしも建設的な話ではないと思うんですが、総理の御感想をお願いいたします。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 

そういうことも十分勘案して、だからこそ、どういうメモを残すべきかと。

 また、官僚と政治家とのいろいろな交渉事が、実際の法案等、いろいろあります。その際には、独断とかあるいは偏見とか改ざんとかないような形のメモの残し方、あるいはそのメモが、一人だけではない、公正なものになるかという点につきましても、各役所で今在り方を検討してほしいというところでありますので、必ずしもすべてのメモを逐一取ればいいというものでないのは今御指摘のとおりであります。

 どういうメモを残すべきか、また、政治家から役所の方に働き掛けがあった場合には、評価とか監視とかチェック体制、どの程度まで上げて公開の対象にするべきかという点も含めて、よく在り方を検討してほしいということでございます。

○遠山清彦君 

総理、今、各省庁で検討するようにということでありますけれども、これは国会議員にもかかわる話ですので、これは与党だけの話かもしれませんけれども、我が党の神崎代表が昨日、与党でこの政と官の在り方について協議機関を作った方がいいんじゃないかというようなことも提案しておりますので、是非国会議員も入れた形でこの議論を進めるべきだというふうに思っております。

   〔理事野沢太三君退席、委員長着席〕

 それからもう一つ、報道で明らかなところによりますと、総理が、総理は以前イギリスに留学をされていたということで、私も六年イギリスに留学しておりましたので気持ちは分からないではないんですが、いわゆるイギリスでは官僚が自分が勤める省庁の大臣や副大臣、政務官以外の政治家とは原則会わない、会うことを禁じられているということで大変有名でありまして、何か野党の方でも自由党さんがイギリスのこれをモデルに法案を作るなんという話がありますけれども、これは実は野党にすごく不利な法案になると思うんですが、しかし私は、このイギリスの制度をそのまま日本に即、表面的にいいからということで持ってくるのは非常に危険な要素があるというふうに思っております。

 なぜかと申しますと、イギリスの公務員というのは、一九三一年の王立委員会の定義によれば、国王に仕える者、英語で言うとサーバンツ・オブ・ザ・クラウンというような位置付けになっておりまして、これは現代的な解釈では、国王は統治権を持っておりませんから実態上、時の政府の、政府・与党の奉仕者ということに解釈されておりまして、ですからイギリスの公務員は政府内に入っている政治家にしか会わなくていいわけです。

 じゃ、一方、日本の公務員はどうかというと、日本の公務員は、例えば国家公務員倫理法第三条に明らかに規定されているように、「国民全体の奉仕者」というふうに定義をされております。しかし、役人の皆さんは選挙で選ばれていないと。そうなってくると、国会議員は、与野党を問わず、政府内にいるいない問わず、これは国民に選ばれておりますので、しかも憲法上、四十三条上、全員が国民全体の代表者という立場でありますから、たとえ野党だろうが与党だろうが、政府の中にいようがいまいが、国会議員の意見を無視するというのは、これは憲法上もできない、法的、倫理的に日本の公務員が与えられた立場からするとできないというふうに解釈を私はしておりますけれども、これについて総理のお考えをお聞きしたいと思います。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 

私は、当初から、与野党を通じて国会議員が役所に、役人に何を言っても結構だと。役所も、どの政党の議員と付き合ってはいけないとか付き合っていいとか、そんなことはするべきでもないし、与野党を通じていろいろな意見を聞くのはこれは必要だろうと。ただし、その意見が適切であるかどうかということはよく点検する必要があるということを言っているのであって、それはもう国会議員との接触を与党だけにする、内部に入っている人だけに限るということになると、国民の声を逆に聞けなくなりますよ、役人が。

 だから、その点は、私はイギリスの制度をそのまま今の日本に当てはめるのは無理があるんじゃないかと。国会議員は、やっぱり国民の声を役所の責任者にぶつけたいという気持ちは与野党を通じてあるでしょう。それまで禁止してしまうというのは逆に国民から批判を浴びるのではないかという点もありますので、この点は同じ議院内閣制を採っている国でも直ちにそのまま日本に当てはめていいとは私も思っておりません。

○遠山清彦君 

ただいまの総理の発言、大変心強く思います。

 そこで、私、今ちょっと、報道で聞いた総理の発言をちょっと否定するというか、慎重にというような歯止めの話ばかりだったんですが、私の方から、今回の鈴木代議士をめぐる一連の疑惑のようなことを再発防止するという意味で、一つ具体的な提案をさせていただきたいと思います。

 私、今回、川口大臣が園部元最高裁判事をトップにした、内部調査ではありましたけれども、外部の方を入れて調査をしたということを大変高く評価をしております。

 ただ、今回の場合、非常に臨時でありましたし期間も短かったということで、私の提案は、やはり政府の外の専門家で構成される、ある意味恒常的な独立の倫理審査機関というものをまず設置をいたしまして、例えば、仮に議員から不当な介入、圧力があり、それが執拗に繰り返されて、場合によっては人事を盾に取って恫喝をする、そして公正な行政府の職務の遂行が妨げられるといった場合に、この独立機関で審査をして、ただし議員の側も申し開きというか自分たちの意見表明をする場が必要だと私は思いますので、現在、衆議院、参議院両方にあります政治倫理審査会、これをちょっと改組いたしまして、例えば、平成九年、民間政治臨調が出している改革の提言なんかによりますと、この政治倫理審査会に証人喚問権を付与して、併せて専門の調査スタッフを強化するというようなことを提言しているわけですが、事実上余り活発に活動していないこの両院の政治倫理審査会をもうちょっと積極的に使って、もしそういう介入とか圧力の不当な、不適切なものが繰り返されて、それで役人側が困ったときは、その独立機関が審査して報告をして、その報告に基づいてその当該議員がこういう政治倫理審査会の場で釈明をして、それを聞いた上でその政治倫理審査会として必要な措置を勧告すると、こういうような制度を作ることが、これは役人側にとってもあるいはその議員側にとっても公平な形で不正な動きを防止することができると思うのですが、総理の御感想をいただきたいと思います。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 

政治倫理審査会というものがあるにもかかわらず、なぜ証人喚問が予算委員会でやらなきゃいけないのかと、私も常々疑問に思っております。国会の機能をもっと生かしたらいいんじゃないかと。

 そういう点から考えれば、私はもっと、いろいろな委員会があるわけですから、委員会の機能を有効に国会の方も活用した方がいいのではないかと。政治倫理審査会で証人喚問をやったことがなくて、証人喚問というと大体予算委員会ですよね。だから、こういう点も含めて、いろいろな委員会があるわけですから、私はもっと、政治倫理の問題あるいは政治姿勢の問題あるんだったらば、現在ある政治倫理審査会の生かし方というのももっと工夫してもいいんじゃないかと、そう思っております。

○遠山清彦君 

ありがとうございました。

 時間がないので、次に外務大臣、外務省改革についてお伺いいたします。

 私、今、外務省に必要なのは新しい血であるというふうに思っております。そういう意味で、川口大臣、環境大臣になられる前、かなり長い間民間におられたということで、日産のゴーン社長ほどドラマチックじゃなくても、川口大臣の時代にこの外務省改革、徹底してやっていただきたいというふうに願っているわけですが。

 そこで、まず最初にお聞きしたいんですけれども、閣僚や公式の政府代表として国会議員が海外訪問に行く場合を除いて、私的な議員の海外渡航あるいは海外訪問に役人が同行するということが今回あったわけですけれども、それは禁止すべきであると思いますが、外務大臣、いかがですか。

○国務大臣(川口順子君) 

全体としては政と官の議論の中でお決めいただく話だと思いますけれども、私は、私用でというときのその私用というのが何かということが一つ大きな問題になると思います。例えば、その政府の外交の、外交政策上、それと一致するようなそういう目的のために行ってくださるという国会議員の方がいらした場合に、そこをどう考えるかということが一つの大きなかぎになってくるだろうと思います。この基準が私はきちんとしていることが大事だと思いますけれども、閣僚あるいは閣僚以外の人が、以外の国会議員が海外に行くときに全く役所がお手伝いをしないでいいかというと、必ずしもそうでないだろうと思いますし、どこかでその辺のラインがあると思いますし、そのラインは必ずしも、ケース・バイ・ケースで判断されるべき場合もあると思っています。

 いずれにしても、これは非常に複雑な問題でも、そのガイドラインをどこに置くかということは複雑な問題でもありますので、これも外務省としては制度、変える会で一度議論をしたいと思いますし、していただきたいと思いますし、政府全体としても議論をすべき問題ではないかと思います。

○遠山清彦君 

外務大臣、私、個人的にはちょっと今の御答弁、納得しないところございまして。というのは、私的な、今の外務大臣のお話ですと、私的な用事で行っても、私的な訪問の中にまた公的な部分と私的な部分があるような感じで受け取られかねない御答弁だったというふうに私思っておりまして、また私的に議員が海外へ行ったときも、そこの、行った先の在外公館に外務省の方がいるわけですから、私が申し上げたいのは、わざわざ本省から役人が同行する必要はないじゃないかと。現地で、大使もいるんですし、公使もいたりとか書記官とかいるわけですから、その方々の対応で先ほど外務大臣がおっしゃっていたことは十分間に合うんではないかと、そういう趣旨でございますので、是非、本省からわざわざ同行して、私的な議員の海外渡航に行くということは禁止をしていただきたいというふうに思います。

 次に、先ほども民主党の方からお話ありましたが、やはり川口大臣も民間御出身ということで、外務省内のポストに民間から人材登用をするということを積極的にやっていただきたいと。

 そこで、今後やられるということなんですけれども、そのやられる改革が本当に成果上がるかどうか、これ非常に国民注目しているところなわけですけれども、それと比較する意味で、過去十年間に外務省がどれぐらい民間から一体採用してきたのかと、それから大使クラスでどれぐらい採用してきたのか、またキャリア、ノンキャリアで民間から中途採用した実績をお伺いしたいと思いますが、これは官房長ですね。

○政府参考人(北島信一君) 

現在、現職の民間出身大使の人数は二名でございます。戦後の民間出身大使の延べ人数は十四名ということでございます。

 それから、これまでの民間からの外務省における採用職員の数ですが、いわゆる事務系職種の中途採用者数、これについては年によって変動がございますけれども、おおむね十から二十名ということになっております。

 中途採用者につきましては、採用時に、それまでの職歴、年齢、経験年数等に応じて専門職扱い、又は?種扱いといった資格区分が決定されます。中途採用者がその後の勤務成績に応じて専門職扱いから?種に、又は?種扱いから専門職に登用されること、これは当然ございます。

 いずれにしましても、人事制度改革の一環として、能力のある者を任用していくということでやっていきたいと思っております。

○遠山清彦君 

分かりました。

 私、今、手元に外務省からいただいた資料がありまして、過去十年間、中途採用で民間から採用された職員というのは、在外と本省合わせて平成四年度から平成十三年度まで百二十四名。平均で大体十二名前後ということになっておりまして、ただ昨年度は二名だけで、その前は四名だけということです。大使のお話は、現在、全大使の中で民間出身はお二人ということでありますけれども、過去十年間で見ても五人しかおりません。

 そこで、外務大臣、一つだけ確認したいんですが、先ほど外務大臣が、十人ぐらい、川口大臣のこの改革の中で十人ぐらい局長とか大使のポストを民間からというお話があったんですが、ただ、私、先ほどの答弁聞いておりましたら、この十人のうち、民間からのウエートを大きくしますという言い方をしていたんですね。それは、私はどう解釈したかというと、外務省の外から大使を入れると。つまり、民間プラス他省庁という可能性あるわけですね。ここに私が持っている資料、他省庁及び民間出身の大使、過去十年とありますけれども、圧倒的に他省庁出身の大使の方が多いです。他省庁出身大使が二十名、民間出身大使が五名ということで。

 ですから、外務省の外という意味では同じ枠なんですが、私は是非、これ逆転するぐらいでいいんじゃないかと。他省庁からだとやっぱり役人から大使を出している。外務省の外ですけれども役人からだと。民間からより多く出すということをこの場でお約束いただきたいと思いますけれども、よろしくお願いいたします。

○国務大臣(川口順子君) 

まず、先ほど十名と言いましたのは、当面、夏ぐらいまでの間にやることでございまして、またその後更に考えたいと思っております。

 それから、その十名というのは、それは全部が大使ということではございませんで、本省の局長級、審議官クラス、課長クラス、様々ございますので、大使でどれぐらい民間の方になるか、十名のうち、ということはよく分かりませんが、少なくともその十名のうちに含まれる大使の方について言えば、他省庁の人は今そこには入れておりません。

 それから私は、民間か他省庁かということでございますけれども、基本的に適材適所ということで考えるべきだと思っておりまして、民間だからいい、他省庁だからいいということではないと思っています。

 私、自分自身で官庁から民間企業に行きまして、実は目の上のうろこが落ちる気持ちがいたしました。また、民間企業から今度は閣僚という形でこの世界に入りまして、また目の上のうろこが落ちる気がいたしました。それはやはり発想が違うということについて刺激を受けるということでございまして、外務省にとっていいますと、他省庁であっても民間であっても発想の刺激を受けるという意味では全く同じ効果があるということでございますので、適材適所でやるということを原則に、私は、民間企業からできるだけの方に来ていただきたい、できるだけ民間企業にいらっしゃる適材を発掘をさせていただきたいと思っております。

○遠山清彦君 

時間がありませんので、次にNGOと外務省の関係についてお伺いをいたしたいというふうに思います。

 今回の鈴木宗男さんの事件もある意味NGOの参加拒否問題から始まっているわけでありまして、私は、国際社会の人道支援の分野においてはNGOと政府機関、これは日本に限りませんけれども、重要な今パートナーである、補完関係にあるというふうに思うわけであります。その一つの大きな理由というのは、政府機関が人を送れないような危険な地域あるいは紛争状況によって危険な段階でもNGOは人を送っているという現実が私はあると思うんです。

 そこで、最初に簡単に確認したいんですが、政府はたしか外務省の海外危険度一、二、三、四、五と、五に行くまで上がるわけですけれども、このスケールでいうと三以上の、海外危険度が三以上の地域には政府機関、これはJICAとか青年海外協力隊も含めて人を送ることはできないと思いますが、これは間違いないですか。

○国務大臣(川口順子君) 

例えばJICAの例を申し上げさせていただきますと、危険度三の国で原則業務目的の渡航は見合わせるということになっております。

○遠山清彦君 

今御答弁にあったとおりで、海外危険度が三以上の地域では日本は人を送って活動できないということなんですね。ところが実際に、日本のNGOも含めて、また海外のNGOも含めて、こういう海外危険度、日本の外務省でいえば三、四、五、私も実は五の場所に行ったことがありますけれども、非常に危険な地域で、ある意味命懸けで人道支援をやっている。また、危険度が三以上のところほど緊急の人道支援が必要だという意味で、私は是非、今、日本の外務省もODA白書に書いてあるとおり顔の見える援助というものを前に出しているわけですから、このパートナーとしてはやはり人的にはNGOしかない。これは、政府は人が死ぬかもしれないところに人を送るというのはなかなか難しいところがあるわけですから、そういう意味ではNGOの重要性をやはりしっかりと理解をしていかなきゃいけない。

 今回の、鈴木さんの問題というよりもNGOがアフガンの復興支援に参加拒否をされた問題で、国民の中には、政府とNGOの関係が大事なアフガン復興支援、小泉総理が国際公約されてきたアフガン復興支援を前にNGOと政府の関係が非常に悪化をしてうまくやれないんじゃないかというような危惧があるんですけれども、川口大臣、それはもう杞憂である、政府としては今まで以上にNGOと連携を密にしながらアフガン復興支援を始めとして人道支援をやっていくんだという御決意を是非言っていただきたいと思うんですが、いかがですか。

○国務大臣(川口順子君) 

政府とNGOの方々との連携は重要だと考えております。私としても、少し時間ができた段階でといいますか、できるだけ早くNGOの方々ともお会いをいたしたいと思っています。

○遠山清彦君 

ありがとうございます。

 是非、川口大臣に直接NGOの皆さんと会って意見を聞いていただきたいと思いますが、最後にこの件で提案がございます。

 それは、やはり政府とNGOの意思疎通というか、やっぱり今回の事態でもいろんな誤解とかあったというふうに私、思うんですけれども、そういう意思疎通を円滑化する枠組みとして、現在の外務省の体制は非常に不十分だと私は思っております。

 スウェーデン、そこで参考になるのがスウェーデンの政府だと思うんですが、スウェーデン政府は、同国政府の外務省の中に一九七四年以来NGO担当大使というものを置いております。この大使は、常に政府とNGOの連携、連絡役をやっておりまして、人権とか開発とか環境の分野において、NGOの側には政府の今の取組をしっかり逐次教えると、政府側にはですね、済みません、NGO側には政府の取組を教えると。政府側に対してはNGOの意見とか活動についてしっかりと報告をしていく。

 ちなみに、このスウェーデンのNGO担当大使は、NGO関係のいろんな国際会議も出席、常にして活動的にやっておりまして、その内容を報告書にまとめて、そして外務省だけじゃなくてほかの省庁にも関係のあるところには提出をしているわけでございます。

 外務省は軍縮問題の担当大使とかイシュー別の大使、もう既にありますから、是非、川口大臣、最後に、日本政府もこのようなNGO担当の大使を新設をすることを真剣に検討していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○国務大臣(川口順子君) 

委員から大変に興味深い御提案をいただいて、私なりに勉強をしてみたいと思っておりますけれども、このスウェーデンのNGOの大使の制度、それなりに当初非常に効果があったと聞いていますけれども、同時に、十年ぐらいたったときに、対応すべきNGOの方々がもうたくさんの違うジャンルにいらっしゃるNGOの方々で、一人の大使では対応できなくなって、それぞれの担当部局が対応するようになったということも聞いておりまして、そういったことも踏まえまして勉強はいたしたいと思っています。

○遠山清彦君 

終わります。

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