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2007年12月20日
年を越す国会
遠山清彦です。臨時国会は本来15日に閉会の予定でしたが、福田総理の決断によってさらに1ヶ月延長されました。14年ぶりの越年国会です。今回の国会延長の最大の理由は、「現在参院で審議されている補給活動継続法案を可決するため」であり、参院第一党の民主党が審議引き延ばしで採決しなくても、60日ルールを使い衆院で再可決できる日数を確保しました。
参院に法案が送付されてから60日経っても採決されない場合に否決とみなして衆院の3分の2以上の議席をもって再可決させ、法律として成立させる手法は、日本国憲法に規定されており、私は状況次第ではこの手法を取ってもかまわないと考えています。私は、先月末の参院本会議でも述べましたが、「国民にとり、日本国にとり、真に必要な法律を成立させることができなければ、憲法で『唯一の立法機関』と規定された国会の使命を果たせない」という立場に立っています。
「補給活動継続法案がそれほど日本にとって大切なのか?」という疑問を持っていらっしゃる人もいるかもしれません。私は「それくらい大切だ」と思っています。(だからといって、年金などの社会保障、税制、雇用、治安対策など他の政策が大切でないわけではありません。)アフガニスタンでの国際社会のテロ撲滅への取り組みの原点は、2001年9月11日の同時多発テロであり、その翌日に国連安保理で全会一致議決された国連決議1368であることは、以前書いたとおりです。
あの許しがたいテロでは、日本国民も20人以上が犠牲になっており、日本は直接的被害を受けた当事者です。その日本として憲法の枠内で人も資金も労力も提供しながら何らかの活動をすることは必要であり、新聞で連日報道されている通り、国際社会も日本の姿勢に注目しています。私は、この理由だけでも、今回の福田総理の決断を支持します。
参院で第1党の地位を占める民主党首脳部は、インド洋での海上自衛隊艦船による補給活動を「憲法違反」と非難し、法案に反対しています。しかし、同党の前原前代表を含む一部若手議員は全く異なる見解(=補給活動継続の支持)を公に発言しています。また、民主党は「テロ対策は必要」と言い、政府案への対案要綱まで作っていながら、いまだに国会に対案としての法案を提出していません。「重要政策で対案を出すのが政権準備政党」と息巻いていたのに、どうしたことでしょう。新聞各紙が社説で「反対するのはいいが、堂々と対案を出せ」と呼びかけているにもかかわらず、民主党は無責任な態度に終始しています。
私が推測するに、民主党が堂々と対案を出せない大きな理由は、以下の2つです。一つは、今ある対案では党内がまとまらない可能性が高いこと。もう一つは、今ある対案を出してしまうと社民党と共産党との共闘関係が崩れ、民主党の対案は参院ですら成立できず恥をかく、ということです。これは、党利党略の典型です。
しかも、民主党の党利党略の結果、参院で審議をいたずらに引き延ばして採決すらされず、衆院の再可決に法案が付された場合、「参院無用論」を助長するおそれがあります。私も参院議員の一人として、このような事態に至った場合、忸怩たる想いを感じると思います。これだけ各方面が財政難で苦しい中、国民の貴重な血税を使って国会審議をしているのに、結局採決して院の意思すら示せないようでは、どの党が良い悪いの問題を飛び越えて、国民の国会不信は深まるばかりではないでしょうか。参院を事実上仕切る民主党には、責任政党として正々堂々とした態度で審議に臨んでいただきたいと思います。
投稿者 t-mode : 2007年12月20日 10:44