« 2008年06月 | メイン | 2008年08月 »

2008年07月29日

離島があるからこそ

遠山清彦です。東京も猛暑が続いています。体調を崩す人が多いようですが、水分補給や空調利用を工夫するなどして、夏風邪をひかないようにしましょう。

本日は、東京で福田内閣の3閣僚を上原章・沖縄県議会議員と回り、色々と申し入れしました。午前中には、高村外務大臣と会い、第5回太平洋・島サミットを再び沖縄県で開催するよう要望しました。同サミットは、第3回(2003年5月)、第4回(2006年5月)と連続で沖縄県で開催されており、大成功をおさめています。私は2002年秋から国会審議の場で、沖縄開催を主張し実現してきた経緯があり、次回も是非島嶼自治体であり、「アジア・ゲートウェイ構想」を現在推進している沖縄県で開催してもらいたいと強く思っています。

高村大臣および陪席した担当官からは、現在沖縄県ともう一つの県が開催希望を出していること、あと1ヶ月以内に結論を出さねばならないこと等が伝えられたうえで、沖縄開催も前向きかつ真剣に検討する意思が示されました。外務大臣は、東京で1997年に開催された第1回サミットで総理代理で議長役をつとめた経験がある話を披露された上で、「島サミットだから、島で開かなければね」と発言されました。日本全体が島といえば島なのでどう解釈したらいいか悩むところですが、「やはり日本の中で島といえば、沖縄県!」と好都合に解釈して、喜んでいる次第です。あと、沖縄開催が実現した際には、離島との交流イベントなどを増やすことの検討も求めました。

午後には、岸田沖縄担当大臣と会談。ここでも、太平洋・島サミット沖縄開催への助力をお願いし、快諾を得ました。また、仲田・南大東村長にも参加いただき、地上デジタル放送が開始される2011年7月24日に南北大東島の島民もきちんと受信できるよう内閣府の取り組みをお願いしました。夕方には、同様の申し入れを増田総務大臣にも行いました。両大臣からは、まだNTTなど関係団体との調整が終わっていない等の理由から、具体的なお答えをいただけなかったのですが、これは本当に深刻な問題です。地上デジタル放送は、国策で始まる通信サービスです。もしこの導入によって、南北大東島の国民がテレビ放送を享受できないとなれば、それこそデジタルデバイド(格差)の助長になるわけで、到底容認することはできません。今後とも、政府ならびに沖縄県の責任ある対応を求めていきたいと思います。

南北大東島だけでなく、与那国島や伊是名・伊平屋島などを回ると、いかに日本の国境離島で暮らす国民が大変な生活をしているか理解できます。しかし、これらの離島があるからこそ、日本の領海が広大なわけで、その資源の恩恵は国民全体が受けているわけです。東京という国家の中枢都市で働いていても、離島の人々(=しまんちゅ)のことを忘れずにいたいと思います。

投稿者 t-mode : 22:53

2008年07月26日

実現!沖縄認可外保育園への新支援策

遠山清彦です。25日(金)の閣議後の記者会見で、岸田沖縄担当大臣が沖縄県の認可外保育施設に対する新たな支援策として、今年度中に10億円規模の基金を設立し3年間集中的に認可化の促進等の事業を実施することを正式に発表しました。これは、今年5月30日に太田代表と私で岸田大臣を訪ね「(認可外保育園への給食費として)3億円程度の支援をしてもらいたい」と強く要望したことが契機となり、その後6月6日に福田総理から沖縄の認可外施設に対して「新たな支援策を検討する。スキームは任せていただきたい」との約束を公明党が取り付けたことから実現したものです。私の事務所に新事業の説明に来た内閣府の担当官も、「これは公明党のご要望に応えて実施する政策です」と明言しておりました。

私は今感無量の思いです。高い出生率を維持する沖縄ですが、本土復帰が遅れた等の歴史的経緯により認可保育園が少なく、多くの児童(以前は約半数、現在は約4割)が認可外保育園に通ってきました。児童待機率も6%と全国ワースト1位。しかし、認可外保育園に対する公的支援は少なく、結果としてこれらの施設に通う子供は認可園に通う子供に比べて著しく処遇が悪いという状況を生んできました。「子供は皆同じなのに、公的支援という意味で事実上差別されているのはおかしい」という沖縄県民の声を受け、公明党議員は改善に必死に取り組んできました。「せめて給食費の公費支援の拡充を」ということで、公明党県議会議員の尽力により、最近少しだけ支援が増えましたが、私たちとしては「まだまだ不十分」ということで、さらなる支援を政府に求めてきていました。

保育施設を所管する厚生労働省の従来の原則的立場は、「認可外保育園は沖縄県以外にもある。沖縄だけ特別扱いすることはできない」というもので、なかなか大きな成果を実現することができませんでした。しかし、今回、公明党の切実な要望に対し、福田総理の後押しもあり、沖縄振興を担当する内閣府も知恵を出してくれ、沖縄の認可外保育施設の支援を目的とする基金の設立につながったことは、嬉しくてたまりません。

基金の支援策には、2つの柱があります。ひとつは、「認可化の促進」で、今年までの倍のペースで認可外保育園の認可化を図り、今後3年間で3000人規模の保育児童の定員増をはかるものです。もう一つは、「認可外保育施設の保育士に対する支援」というものです。これは、具体的には、認可外施設で働く保育士に対し、認可施設に対する研修と同じレベルの研修事業を行い、かつその研修のために必要な機材整備等にも財政支援を実施するというものです。内閣府の担当者によれば、現在約440ある沖縄の認可外保育施設のほとんどの施設を対象に支援が実施できるとのこと。これは、沖縄の認可外施設の質を抜本的に向上させることは間違いないと思います。

ちなみに、この新たな支援策は、当初公明党が要望した給食費3億円支援とは趣を異にします。しかし、私はこの支援策を高く評価しています。確かに給食費の現金支給も役立つでしょうが、中長期的に考えれば質の高い保育サービスを提供する施設や人材を沖縄で増やすことができるのは、今回提示された基金による支援だと考えるからです。さらに、沖縄県内の認可施設の数を急増させることができますし、認可外施設のほとんどが支援を受けられるので、全体の質の向上も図られます。今後、さらに具体的な支援策の中身が検討される予定ですので、公明党としては、より良いものになるよう最大限の努力をしてまいります。

投稿者 t-mode : 19:52

2008年07月19日

裁判員制度の課題

遠山清彦です。昨日までの2日間、私が委員長を務める参院法務委員会として東京地裁で実施された『模擬裁判』を視察・見学しました。弁護士ではない私としては、裁判所に2日間連続で朝から夕方までいること自体初体験で、立法府である国会と異なる点が多く、大変興味深い体験でした。

ご承知の方も多いかと思いますが、来年5月21日から一般国民も参加する『裁判員制度』が本格実施されます。模擬裁判は、それに向けた準備作業の一環です。裁判員制度がスタートすると、対象となる刑事事件の裁判に一般国民6名が裁判員として選任され3名のプロの裁判官と一緒に裁判の審理に臨み、有罪・無罪の決定および量刑判断(刑期の長さを決めること)にも加わります。ちなみに、法律等で定められた理由があれば裁判員になることを辞退できますが、原則として裁判員になることは「国民の義務」となります。

国民の皆さんの中には、「法律知識のない私が刑事裁判に参加して正しい判断をくだせるかしら?」と不安に思っている人も多いといわれています。しかし、本番さながらの審理をした模擬裁判の一部始終を見学した私の意見は、「大丈夫!」というものです。より国民に近い司法をめざす司法改革の柱が裁判員制度の導入だったわけですが、現在司法当局は一般国民によりわかりやすい司法現場を整えるために様々な努力をしています。

まず、法律専門家しかわからないような用語を平易にしたり、複雑な手続きを公判前整理などで簡素化したりしています。また、裁判の法廷内でも、ハイビジョン画面があちこち設置されており、検察や弁護側のプレゼンテーションもパワーポイントを駆使し、画像やチャートで説明するなど、「わかりやすさ」を心がけていることが、今回の視察でよく理解できました。証人尋問の際には、法廷内で「犯行時のアクションの再現」まであり、「なるほどなあー」と感銘を受けました。

昨日は、判決が決まった直後に、模擬裁判に裁判員として参加した3名の市民の方と法務委員会メンバーで懇談の機会も持ちました。昨日は朝から判決を決めるための「評議」というミーティングを何時間も開催しており、少々お疲れのようでしたが、3名とも「参加してよかった」「本格実施され選任されたら、またやりたい」という感想を言っておりました。(裁判所関係者によると、大多数の模擬裁判参加者が積極的な感想を述べているようです。)

ただし、課題の指摘もありました。一つは、この3名のうち1名が聴覚障害者の方で法廷審理や評議でもずっと手話通訳が入っていたのですが、こういう方々へもっと配慮をする余地があります。それから、懲役などの刑期を決める量刑判断について、一般国民は「プロの法律家のような知識と経験に基づいた判断基準が無く、裁判長に『あなたは何年が適切だと思うか』と聞かれても、答えにくい」との指摘もありました。これらの諸課題については、是非来年5月までに司法当局内で対応や改善策を検討してもらいたいと思います。

国民の皆さんにはまだ不安や疑問はあるでしょうし、本当の刑事犯罪を裁くとなれば、模擬裁判とは比較にならない緊迫感や想定外の問題が生じるかもしれません。しかし、それでも、私は裁判員制度の導入は良いことだと思っています。それは、一般国民が参加することで、裁判官、弁護士、検察官、などの専門家の資質が国民目線で問われ、従来とは違った意味での向上が図られると感じたからです。三権分立の国家権力区分の中で、司法は行政(政府)・立法(国会)以上に専門性と密室性が高く、国民との距離が遠かったように思います。裁判員制度の導入を契機に、国民の司法に対する親近感と信頼度が増すように、立法府としても努力していかねばならないと決意しています。

投稿者 t-mode : 18:16

2008年07月16日

原油価格高騰問題について

遠山清彦です。昨日15日、全国で20万隻の漁船が一斉休漁(ストライキ)しました。これは史上初の事態です。高騰する燃料費(原油)の影響と魚の売り上げ減で経営難に陥る漁業者が増えています。私も先週那覇市で親子3代漁業に従事する御家族を訪問し、ひざ詰めで懇談しました。「燃料代が3倍になったが、獲ってきた魚の値段は同じ。このままではやっていけなくなる」とのこと。これまで公明党は5回に渡り、政府に原油高対策の申し入れをしてきましたが、現場の苦境を打開できていません。さらに踏み込んだ支援策を早急に検討し、実施していきたいと思います。

それにしても、止まらない原油高の背景は何なのか?新聞各紙では専門家が頻繁に登場し、説明がされています。私が外務省で政務官をしていた頃は、「中国・インドなど急速に経済発展している国がエネルギー需要を高めているからだ」という説が有力でしたが、最近はそのような需要供給バランスの問題だけでは説明がつかないほどの高騰ぶりです。何しろつい数年前まで1バレル当たり58ドルだった原油が145ドルほどまでなっているのです。

その意味では昨日経済産業省が閣議に提出した『2008年版通商白書』の分析が示唆的です。白書には原油や食料の原因を政府として初めて分析した結果が報告されていますが、それによると原油高騰分の約4割は、投資・投機マネーの流入など需要・供給関係以外に起因しているとのこと。つまり、100円原油代があがったとすれば、60円は需要が増えた結果だが、40円は投機(=原油をエネルギーとして使わない団体・個人が、利益を得る目的で原油の権利を買い、後に単価があがったところで売りぬく行為)などの行動の結果だというのです。

確かに先日の日経新聞にはニューヨーク原油先物市場に投入される投資マネーの規模がここ3年で20倍に膨れ上がっているとの報道がありました。そして誰が投資しているかというと、年金基金運用団体や金融機関だとも。日本のように公的年金制度が普及していない海外諸国では、市民が民間会社の確定拠出年金などに加入しており、それを財源に資金運用をしていることは私も理解しています。

しかし、最近の需給バランスから原油の値段はあがることはあってもさがることはない最高の投機対象「商品」となり、その結果として日本だけでなく世界中で庶民の生活が圧迫されるという事態を許容していいのかどうか、私は強い疑問を感じます。

「金の延べ棒」なら投機対象でもこれほどの影響はないでしょうが、原油(または食料)は、今やどの国においても庶民生活に直結した一次産品であり、私は投機対象から除外するか、少なくとも一定の規制をかけるべきだと思います。投資機関を多く抱える米国政府は難色示しているとも伝えられますが、是非日本政府は外務省を先頭に国民の立場に立った外交活動を強化してもらいたいと思います。

投稿者 t-mode : 17:58 | コメント (0)

2008年07月04日

元祖ムダゼロ! 公明党

 遠山清彦です。公明党青年局が谷合現局長の下に、次々と成果を挙げています。あと3日で7月7日の七夕ですが、この日はG8洞爺湖サミットの初日でもあります。青年局は、賛同署名と共に福田総理に面会し、この日を「クール・アースデー」(直訳:地球を冷やす日)と政府として指定し、全国的にライトダウン(消灯)運動をする日と位置づけるよう求めました。福田総理はこれを快諾。現在、全国で7万1千ヵ所の公共・民間施設が7日午後8時から2時間消灯に協力することになりました。皆さん、急に暗くなっても驚かないでください!公明党の成果です!

さて、次期衆院選(いつ開催されるかわかりませんが・・・)を念頭に、今公明党内では新たな政策=公約の策定が急ピッチで行われています。その中でも、事前に特に強調したいのは、国民の関心の高い政府・国会の税金ムダ使いの排除です。7月中旬に各総支部の党員の手元に届く新しい『公明パンフ』には、「元祖ムダゼロ 公明党の挑戦」という項目があり、具体的な削減案を列挙しています。

例えば、「先ず隗より始めよ」ということわざ通り、公明党は国会議員および国家公務員幹部職員の給与一律10%カットから始めたいと思います。その上で、1期4年務めただけで4-5000万円の金額をもらう県知事もいる首長の退職金の見直しや、公務員のタクシーチケット利用全廃(やむなく残業でタクシーを使う人は、実費精算とする)、防衛費の5000億円削減(5年間で)、等々の政策に取り組みます。 

さらに山下参議院議員や桝屋衆議院議員を中心として活動している公明党ムダ撲滅プロジェクトチームでは、行政の税金のムダ使いを民間の目で定期監視する第3者機関の創設を検討しており、党内合意が得られれば近く総理に申し入れする予定です。税金のムダ使い削減は、国民が最も望んでいる政策課題であり、これは与野党の垣根を越えて実現すべきものでもあります。そのイニシアチブは、「元祖ムダゼロ」の公明党が取りますので、どうかご期待を!

投稿者 t-mode : 11:52

2008年07月01日

うつ対策の重要性

遠山清彦です。昨日まで10日間、沖縄・九州方面へ出張しており、しばらくメルマガ配信できませんでした。沖縄では、6月23日の全戦没者慰霊式典に参加したのをはじめ、那覇市内の遺骨収集現場の見学や、北部医師会病院ドクターヘリ視察、伊是名・伊平屋島の初訪問等々、沖縄本島中を動き回り、様々な活動をしました。梅雨明けしている沖縄は連日30度を超える気温。私の顔はどんどん焼けていき、かなり日本人離れした雰囲気になってきましたが、国会閉会中ならではの地元活動に真剣に取り組んでいく決意です。

福岡では、多くの政治学習会の講師を務めさせていただき、質疑応答などで党員・支持者の皆様から多くのご意見をいただきました。率直に申し上げて、公明党に対して大変厳しいご意見やご要望が多かったです。昨今の原油高騰に引きずられるようにして起こっている物価高が、国民生活を直撃していることを肌身で感じました。物価は上がるのに、給与は上がらない、大企業が過去最高収益をあげても、その陰で中小企業の倒産は止まらず、若者の多くも派遣や契約社員の立場で長期的展望が描けない―そんな日本の実情を私たち国会議員は肝に銘じなければならないと再認識した次第です。

昨年の自殺者数も3万人を超えた、との報道が出張中にありました。戦後2番目に多い数字だそうです。そのうち、約半数は「病気」が理由だそうですが、病気の中で一番多いのが「うつ病」という解説にも、私は衝撃を受けました。今公明党の中にうつ対策プロジェクトチームが発足しており、私も副座長を務めていますが、早急に改善策を決めて政府に申し入れをしなければならないと感じています。具体的には、薬物療法にやや偏重している診療報酬のあり方についての見直しが必要です。すなわち、認知行動療法や精神分析療法などの「精神療法」が医療現場でもっと広範に活用されるような制度改革が求められていると思うのです。

専門家の話では、日本人はうつに苦しむ傾向が強いとのことです。(最近『日本人だから打つになる』という本さえ出版されています。)なぜなら、多くの人が過度に「頑張らなければならない」と思ってしまったり、「完璧主義」「理想主義」に固執してしまったり、自らに落ち度がない不祥事に対しても「すいません」と謝ってしまう傾向があるからだそうです。そして真面目で純粋な人ほど、そうなりがちだとも。確かに、私自身これまで35カ国を回りましたが、日本人ほど総じて真面目な人が多い国は世界でも珍しいと思います。

「だから皆不真面目になれば良い、いい加減な人間が増えれば良い」と私は主張するつもりはありません。そうではなくて、日本人ひとり一人が自らのストレスをコントロールする方法を意識して身に付ける努力をすることが重要、と考えています。ストレス総量=外部ストレス要因+内部ストレス、といわれています。人間誰しも身の回りにストレス要因となるような出来事が起こります。人間関係、仕事、家族・友人の死、事故・・・これらはしばしば自分の意思と関わりなく起こります。しかし、それらをどう自らの内面で受け止めるか、については個人差があります。いかに内部ストレスを最小化するか、この点について、日本社会においては、うつで悩む本人もまたその周囲の人間も、もっと真剣に考える時代に入っているように思います。

もちろん、こういった問題について、政治は万能薬ではありません。個人的悩みは千差万別であり、政治や行政で解決できない問題があることも事実です。しかし、「いのちの電話」で救われた人々の話や、自殺者を劇的に減らした自治体の取り組みなどを聞くにつけ、政治ができる環境整備があることも事実です。公明党として、そのような取り組みを全国レベルで展開できるよう、努力を重ねることが必要だと思っています。

投稿者 t-mode : 10:36 | コメント (0)